バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 現代の原子理論は実用的な真理を持っている。なぜなら、それは原子爆弾の製造を可能にするからである。この理論の帰結は道具主義者がふざけて「申しぶんなし」と呼ぶところのものである。しかし、何かまったく異なる理論がやがて発見されて、観察される諸事実をもっとよく説明するようになることもありえないことではない。科学理論は、さらなる研究を示唆する有力な仮説として、また何らかの真理の要素をもち、それによって既存の観察結果をつなぎ合わせることができるものとして、受け取られる。しかし、分別ある人なら科学理論を不変で完全なものだとは決して見なさない。

The modern theory of the atom has pragmatic truth, since it enables us to construct atomic bombs: its consequences are what instrumentalists facetiously call "satisfactory." But it is not improbable that some quite different theory may in time be found to give a better explanation of the observed facts. Scientific theories are accepted as useful hypotheses to suggest further research, and as having some element of truth in virtue of which they are able to colligate existing observations; but no sensible person regards them as immutably perfect.
 Source: Bertrand Russell: Bertrand Russell: Philosophy and Politics, (1947)
Reprinted in: Unpopular Essays, 1950
More info.:https://russell-j.com/cool/UE_01_philosophy_and_politics-280.HTM

<寸言>
 本日はあまりパットしたものがありませんでした。定食に飽きた人は無視してください。

 科学において最重要なものは、科学的研究開発の結果ではなく、科学的な物の見方そのものにあります。科学においては科学的見方をする人でも、それ以外の分野(たとえば政治の分野)では、科学的な物の見方をしない人が「多数派」です。
 原発が安全なら、エネルギーの大消費地の近く、たとえば、地殻が相対的に硬い武蔵野台地に原発を建設すればよさそうですが、「それは危険すぎる」ということで、都会の人間は絶対反対します。結局、補助金を交付して人口の少ないところに建設する以外にはないということになります。誘致に賛成した人は、大事故が起こっても「自業自得」ですが、誘致に反対した人は「ふんだりけったり」です。都会の人は、事故が起これば手当をすればよいと考えている人がほとんどのようです(あなたたちはお金をもらって誘致に賛成したではないかとかなんとか言って・・・)。 

#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell