バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 哲学には2つの用途があると私は考える。一つは、まだ科学的な知見が受け入れられていない(いろいろな)事柄についての活き活きとした思索を保つことである。科学的知識は人類が関心を寄せる事柄のごく一部をカバーしているにすぎない。私は、人々の想像力が現在知られていることの範囲内に制限され、閉じ込められることを望んでいない。しかし、同様に重要なもう一つの用途がある。それは、私達が知っていると思っていたことで(実際は)知っていないことが(いろいろ)あることを示すことである。

I think philosophy has two uses. One is to keep alive speculation about things that are not yet amenable to scientific knowledge. Scientific knowledge covers a very small part of the things that interest mankind. Idon't want people's imaginations to be limited and enclosed within what can now be known. But there's another use, equally important, which is to show that there are things we thought we knew, and don't know.
Source: Bertrand Russell Speaks His Mind, 1960, chapter 1: What is Philosophy? p.9
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<寸言>
 日々、新しい科学的発見や科学技術の進歩に関するニュースが多数報道されており、現代の我々は一時代前の人々よりもずっと多くの知識をもっています。そのため、学校で学ぶべき事柄が非常に多くあり、自分の頭で考える「時間的余裕」が少なくなっている状態にあります。
 しかし、現代最高の頭脳の人の知識量でさえ、まだ知る価値があるのに知らないことの膨大さに比べれば、比較にならないほどわずかだと言うことができます。そんなことは少し考えてみれば当たり前のことだとわかりますが、実際は、あたかも自分は相当の知識を持っている(多くのことを理解している)かのような「錯覚」に陥ります。
 そうでないとしたら、即ち、いわゆる「無知の知」を自覚してるのであれば、「哲学など役に立たない」とか、「(算数は役に立つが、)大学で習った数学は世の中にでてからほとんど役立っていない」とか、「文学部などは廃止したほうがよい」などと言った発言はしないはずです。
 多量の知識や平凡な技術はAIロボットに交換できるようになっていきますので、そういったことを言っている人(若い人)は将来後悔することになりそうです。年齢の高い人はそれでもすみますが・・・(笑or苦笑?)

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