バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

  私が提唱・擁護する懐疑論は、以下のようなものであるにすぎない。

(1)専門家の意見が一致している場合は、それと反対する意見は確実なものと考えることはできない。
(2)専門家の意見が一致しない場合は、専門家でない人はいかなる意見も確実なものと見なすことはできない。
 そうして、
(3)専門家が皆、一つの肯定的な(積極的な)意見を支持する十分な根拠は存在しないと考える場合は、普通の人(一般人)は判断を差し控えたほうがよいだろう。

The scepticism that, I advocate amounts only to this:
(1) that when the experts are agreed, the opposite opinion cannot be held to be certain;
(2) that when they are not agreed, no opinion can be regarded as certain by a non-expert; and
(3) that when they all hold that no sufficient grounds for a positive opinion exist, the ordinary man would do well to suspend his judgment.
Source: Sceptical Essays, 1928, chapter 1: Introduction : On the Value of Scepticism.
More info.: https://russell-j.com/cool/SE_1928.pdf

<寸言>
 一見、常識的な発言に思えますが、日頃これらの原則に従っている人はほとんどいないようです。
 (1)については、ごく一部の人を除いて、同意する人がほとんどだろうと思われます。
 しかし、
 (2)専門家の意見が一致しない場合には、自分の先入観や偏見に一番一致している専門家の意見が正しいと考えることが多く、
 そうして、
 (3)専門家の意見がまったく一致しない場合は「判断を一時的に中止」すべきですが、忍耐強く待ち続けるあるいは考え続けることができず、やはり自分の先入観や偏見に一番合う専門家の意見が正しいだろうと思ってしまいがちです。

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