バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 私は、数学が好きです。
 なぜなら、数学は人間的ではなく、この惑星(地球)や偶然存在するこの宇宙全体とは特に関係がないからであり、
 スピノザの神のように(スピノザの神同様に)、私達が数学を愛するからといって(数学は)見返りに私達を愛してくれないからです。
 (そのクールさ、媚を売らない冷徹さがよい、ということ)

I like mathematics because it is not human and has nothing particular to do with this planet or with the whole accidental universe - because, like Spinoza's God, it won't love us in return.
Source: Bertrand Russell : Letter to Lady Ottoline Morrell, March, 1912, as quoted in Gaither's Dictionary of Scientific Quotations (2012), p. 1318
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<寸言>
 これは、1912年(ラッセルが40歳の時に)ラッセルが最も愛した女性(オットリン・モレル夫人)に出した手紙の中にでてくる言葉です。従って、「デス・マス調」にしなければいけません。)

「この宇宙や世界や地球は、神が人間のために創造した」などという宗教は好まず、またそのような神も好まないということ。それに対し、「スピノザの神」は人間に媚を売るようなことはしないので好ましいと感じるラッセル。
 アインシュタインも以下のように同様のことを言っています。しかし、我田引水をしたい既成宗教の信者のなかには、「アインシュタインは神を信じていた」、と言って誤った印象を与えるようなことを言う人が時々います。アインシュタインは既成宗教を信じておらず、いわば「宇宙的宗教感情」を持っていたと言うのがよさそうです。

アインシュタインが信じた「スピノザの神」
‘I believe in Spinoza’s God, who reveals himself in the orderly harmony of what exists, not in a God who concerns himself with the fates and actions of human beings’

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