バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 原始的道徳の主要な源泉の一つはタブーである。ある種の対象、特に部族長の所有物には、マナ(mana 太平洋の島嶼で見られる原始的な宗教において、神秘的な力の源とされる概念)が染み込んでおり、万一それに触れれば死んでしまう(とされる)。またある種のものは精霊に捧げられており、それは、呪術医だけが扱わなくてはならない。 食べものにも、掟にかなったもの(lawful)とそうでないものとがある。人間にも、清められないと、穢れている者がいる。 それは特に血に汚れた者について適用され、人殺しをした者ばかりでなく、出産や月経中の女性もそうである(「レビ記」15章19-29参照)。。

One of the chief sources of primitive morality is tabu. Certain objects, especially those belonging to the chief, are imbued with "mana" and if you touch them you will die. Certain things are dedicated to a Spirit, and must only be used by the medicine man. Some foods are lawful, others unlawful. Some individuals, until purified, are unclean; this applies especially to such as have some taint of blood, not only those who have committed homicide, but also women in childbirth and during menstruation (see Leviticus xv, 19-29).
 Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 1
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0107.htm

<寸言>
 戦前の日本では迷信を信じている人がけっこういたようですが、近年では、義務教育やマスコミ(特にTV各局の教養番組など)の影響もあり、迷信を信じる人は少なくなりました。

 天皇は「日本の象徴」なので、天皇が迷信や神話を信じているのは好ましくありません。天皇の行為には国事行為のように公的な性格のものと、神としての天皇の祖先を称える私的な行為(皇室行事)があります。従って、TVのニュースでも天皇の公的な行為の場面は報道しますが、私的な行為の場面は報道しないようにしています。皇位継承に関わる儀式は一つのものであるにもかかわらず、区別しています。
 それでは、皇位継承に関わる儀式ではないですが、天皇家の人々が神武天皇陵を訪れるのは公的な行為でしょうか? 国事行為でないのはあきらかです。存在が疑われている神武天皇について、NHKなどが(神武天皇について何も説明しないで)「天皇ご一家が神武天皇陵を。訪問されました」と毎年報道しています。このような報道によって、神武天皇の存在を信じている国民も少なくないかも知れません。(仮に、神武天皇と言われているような人物が実際に存在していたとしても、それは神格化できる対象ではなく、有力な「部族長」のような存在であったであろうと想像されます。)

 「天皇制=命」の人達は、学問的な裏付けのない歴史的言い伝えを「信じているかのように振る舞う」ことによって、「日本の保守思想」や「日本の国体」の権威付けができると考えているのでしょうか?
 たとえば、「三種の神器」にまつわる言い伝えを、天皇家の人々は本当に信じているのでしょうか? シチリア島に保存されている「聖ロザリオの遺骨」は、長い間「病を治す効果がある」と信じられていましたが、"不敬"の解剖学者が調べたところ、それは「山羊の骨」であることがわかりました。しかし、それにも関わらず、その「山羊の骨」による治療は続けられたとのことです。「魚の頭も信心から」ということで、めでたし、めでたしです。日本の右寄りの保守の方々は安倍晋三氏を神格化したいらしいですが・・・?

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