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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
no.0907_2024/10/26 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)
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■ 目 次 ■
1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
2.ラッセルに関する記述や発言等
編集後記
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1.ラッセルの著書や発言等から
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■「ラッセルの英語」n.2787~2791 を発行しました。
(1)「ラッセル英単語熟語」は、2787-2791
(2)「ラッセルの英文」は、n.2787-2, 2789-2, 2791
1つずつ再掲します。
■■ ラッセルの英語1 n2786- R英単語熟語
★ consummate【(adj.) 完璧な、実に見事な、申し分のない
(vt) ・・・を完成させる、極点に達せしめる】
* 語源: L.con + summare (=合計する、完成する)。 summ- : L.summus =
the highest(いちばん高い)
* consummation (n):完成;完了;達成;極地
* 関連語("consume"):使い尽くす、消費する;焼き尽くす;食い尽くす
1. ラッセルの例
Most men admired Cesare's consummate coolness in the matter. .
[大部分の者たちはチェザーレの,ことに臨んでの完璧な冷静さを賞賛した]
出典:ラッセル『権力』第6章「むきだしの権力」
https://russell-j.com/beginner/POWER06_180.HTM
At present a marriage is null if sexual intercourse is impossible, but
children, rather than sexual intercourse, are the true purpose of
marriage, which should therefore be not regarded as consummated until
such time as there is a prospect of children.
[現在は,性交が不可能な場合は結婚は(法的に)無効であるとされているが
,(法的な)結婚の真の目的は性交よりもむしろ子供にあり,従って,子供が
生まれる見込みがつくまでは,(法的な)結婚は完成されたものとして考えら
れるべきではない。]
出典:ラッセル『結婚論』第十二章「試験結婚」
https://russell-j.com/beginner/MM12-070.HTM
Few people would deliberately assert that this would be wise, and yet
it is a consummation toward which some politicians who are not
historically minded seem to be leading mankind. .
[よく考えた上で,それ(注:共産主義に支配されるくらいなら、核戦争で人
類は絶滅したほうがよいという考え方)が賢明だろうと断言する人はほとんど
いないだろうが,それにもかかわらず,それは,歴史に興味を持たない(歴史
的な見方をしない)政治家の一部が,その方向に人類を導こうとしているよう
に思われる一つの到達点なのである。]
出典:ラッセル「芸術としての歴史」
https://russell-j.com/beginner/1057_HasA-090.HTM
2.参考例
with consummate skill
[神業のような見事なやり方で]
出典:『究極の英単語 v.4 超上級の3000語』p.330
He played the shot with consummate skill.
出典:Oxford Advanced Learner's Dictionary, 8th ed.
You use "consummate" to describe someone who is extremely skillful.
出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
ed.
■■ ラッセルの英語2; R英文
ラッセル『ヒューマン・ソサエティ-倫理学から政治学へ』
(Human Society in Ethics and Politics, 1954)
第6章:道徳的義務 n.16
私達は、もしかすると、「主観的な」正しさと「客観的な」正しさを、人間
の行為はそれが自分の良心が認めるものである場合には「主観的な」正しさは
あるがそれは「客観的」正しさを保証するものではない、と言って区別するか
も知れない。 その場合、「私は何をなすべきか?」という問いは曖昧(な言
い方)である。「べき」が主観的な正しさという意味で捉えられるのであれば
、私は自分の良心に従うべきである。しかし、客観的な正しさ(これはまだ定
義されていない)という意味で捉えるのであるならば、私の行動は、それが承
認される前に、より個人的なテストを満たさなければならない。もし、全ての
良心が完璧であるわけではないことを私達は認めるならば -私は認めなけれ
ばならないと思うが- 良心が判断される「客観的な正しさ」の概念を探求せ
ざるを得なくなる。
We may perhaps distinguish "subjective" and "objective" rightness,
saying that a man's conduct has "subjective" rightness when it is what
his own conscience approves, but that this does not insure "objective"
rightness. In that case, the question "what ought I to do?" is
ambiguous. If "ought" is taken in the sense of subjective rightness,
I ought to follow my conscience, but if in the sense of objective
rightness (which remains to be defined), my action will have to satisfy
some less personal test before it can be approved. If we admit, as I
think we must, that not all consciences are perfect, we shall be
compelled to seek for a concept of "objective rightness" by which
consciences can be judged.
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, 1954,
chapter 6: Moral obligation, n.16
More info.: https://russell-j.com/cool/47T-0616.htm
■「ラッセルの言葉366_画像版」
日本語 version : n.2911j-2917j を投稿
英 語 version : n.2911e-2917e を投稿
n.2916j (Oct. 25, 2024)
「皮肉な現実 -恐怖と憎しみと愛情との関係」
他の多くの政治的動機と絡み合っているのは、人間が"残念ながら"陥りやす
い二つの密接に関連した強い感情である。つまり、恐怖と憎しみである。私た
ちは恐れているものを憎むことは普通であり、しばしば(ただし常にではない
が)憎むものを恐れる。・・・。
私たちは自分たちの敵を憎む者を好む。もし敵が全くいなければ、私たちが
好む人は非常に少なくなるであろう。
Interwoven with many other political motives are two closely related
passions to which human beings are regrettably prone: I mean fear and
hate. It is normal to hate what we fear, and it happens frequently,
though not always, that we fear what we hate. ...
We love those who hate our enemies, and if we had no enemies there
would be very few people whom we should love.
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, 1954,
part II: The Conflict of Passions, chapter 2: Politically important
desires, n.12
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-2_0212.htm
<寸言>
ChrGPT との対話
私:「We love those who hate our enemies, and if we had no enemies
there would be very few people whom we should love.」を素直に訳すと
「私たちは、自分たちの敵を憎む人々を愛します。そして、もし敵がいなけれ
ば、私たちが愛する人は非常に少なくなるでしょう。」となると思います。
しかし、これはラッセルの感情を正しく表現した文章と言えるでしょうか?
私は「愛する」と訳すよりも「好む」と訳したほうがよいと思いますが・・
・?
ChatGPT:
ご指摘の「私たちは、自分たちの敵を憎む人々を愛します。そして、もし敵
がいなければ、私たちが愛する人は非常に少なくなるでしょう。」という訳は
、確かに英語の文を素直に訳したもので、意味としても間違ってはいません。
しかし、この訳がバートランド・ラッセルの感情や意図を完全に正確に表現し
ているかという点については、若干の工夫が必要かもしれません。
ラッセルは、ここで人間の心理的な傾向や、愛憎の関係にある社会的なメカニ
ズムを批判的に述べています。つまり、彼が言いたいのは、敵を持つことが愛
情の基盤になってしまっているという、皮肉な現実です。そうした背景を踏ま
えると、この文章のトーンはやや批判的で冷静な観察です。
そのため、もう少しそのニュアンスを汲み取った訳として、次のような表現が
よりラッセルの感情を正確に伝えるかもしれません:
「私たちは、自分たちの敵を憎む人々に愛着を感じます。そして、もし敵が存
在しなければ、私たちが愛する対象はほとんどいなくなってしまうでしょう。」
この訳では「愛します」よりも「愛着を感じる」とし、ラッセルの意図すると
ころが「単純な愛情」ではなく、ある種の人間関係の機械的な仕組みであるこ
とを強調しています。また、「ほとんどいなくなる」とすることで、ラッセル
の示唆する皮肉な現実が浮き彫りになるように意図しています。
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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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今回もお休み
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編集後記 「劣化が激しい?」石破総理
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石破総理が「ルールを守る(守らせる)」と主張して総理になった時は、少
し期待していました。しかし、最近の「劣化」状況は著しく、明日の選挙では
厳しい結果を突き付けられそうです。
石破総理の言動は頻繁に変わっており、「ルールを守る」「日本を守る」
「・・・を守る」というキャッチフレーズは、自分には適用されないらしく、
空しく響くばかりです。「裏金」議員として自民党非公認にしたという議員に
も他の議員と同額の2000万円が交付されていることがわかると、これは「公認
料」ではないと開き直り、「(偏向)報道に敗けない!」と、ビックリの発言
をしました。裏金議員に渡った2000万円は個人宛ではなく、政党支部に対する
政党活動費だというのは苦しい言い訳です。
党内の意見を十分聞いた結果かも知れませんが、多くの国民の意見よりも、
党内融和を優先した結果ということであり、「政治家に期待する国民が甘い」
ということになるのでしょうか? (松下)
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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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