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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
no.0901_2024/09/14 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)
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■ 目 次 ■
1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
2.ラッセルに関する記述や発言等
編集後記
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1.ラッセルの著書や発言等から
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■「ラッセルの英語」n.2759~2763 を発行しました。
(1)「ラッセル英単語熟語」は、2759-2763
(2)「ラッセルの英文」は、n.2759-2, 2761-2, 2763-2
1つずつ再掲します。
■■ ラッセルの英語 n2762:R英単語熟語 (revised)
★ concede [(v) 事実(妥当)と認める;(権利・特権などを)与える;(試
合・議論などで、相手に得点/論点を渋々)許す,譲る]
* 森一郎『試験にでる英単語』p.169説明: con = together , cede = go →
いっしょに行く → 譲りあう」
* concession (n): 譲歩
* concessive (adj.): 譲歩の
1.ラッセルの用例
On one important point, I am prepared to concede that their criticisms
are just.
[ひとつの重要な点において、私は彼ら(ウィトゲンシュタインの追従者)の
批評が正しいことを認める用意がある。]
出典:ラッセル『私の哲学の発展』第14章「普遍者、個別者、固有名」
https://russell-j.com/beginner/BR_MPD_14-140.HTM
The sexual freedom that the artist needs is freedom to love, not the
gross freedom to relieve the bodily need with some unknown woman ; and
freedom to love is what, above all, the conventional moralists will
not concede.
[芸術家が必要とする性的な自由は,愛する(恋愛する)自由であり,見知ら
ぬ女と(で)肉体的要求を満たすような粗野な自由ではない。また(しかも),
愛する自由は,とりわけ,因習的な道徳家が認めようとしないものである。]
出典:ラッセル『結婚論』第20章「人間の価値の中の性の位置」
https://russell-j.com/beginner/MM20-080.HTM
It might be maintained that a man should obey the moral code of his
own community whatever it may be. I should be inclined to concede that
he cannot be blamed for doing so, but I think he should often be
praised for not doing so.
[間は、それ(その道徳規範)がどのようなものであれ、自分が所属する共同
体(社会)の道徳規範に従うべきだと主張されるかもしれない。 その人がそ
うすることを責めることはできないと私も認めたくなるが、そうしないことは
賞賛されるべきだと私はしばしば考える。]
出典:ラッセル『ヒューマン・ソサエティ-倫理学から政治学へ』第2章
「道徳規範」
https://russell-j.com/cool/47T-0204.htm
At present,each side is firmly persuaded of the other's wickedness,
so firmly as to believe that any concession by one's own side,however
slight,has the character of surrender to Absolute Evil.
[現在,双方(注:米ソ)とも相手方が邪悪であると信じている。非常に強く信
じ込んでしまっているので,たとえ少しでも,相手側に譲歩することは絶対悪に
降服することを意味するものであると信じている。]
出典: Bertrand Russell: Psychology and East-West Tension, 1961
https://russell-j.com/cool/east-west_conciliation.htm
2.参考例
He was forced to concede that I was right.
[彼は私が正しいと認めざるを得なかった。]
出典:『英単語ターゲット1900 4訂版』p.393
He conceded she was a better tennis player.
[彼は彼女がより優れたテニス選手であると認めた。]
出典:『キクタン super 12000』p.44
She refused to make any concession until all her demands were granted.
[全ての要求が認められるまで、彼女は譲歩するのを拒んだ。]
出典:『東大英単語熟語鉄壁』p.227
He finally conceded that she was right.
[彼はついに彼女が正しいと認めた。]
出典:Shogakukan Random House English-Japanese Dictionary, 1982
The government conceded defeat as soon as the election results were
known. / After the First World War Germany conceded a lot of land (to
her neighbours).
出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.
■■ ラッセルの英語 n2763-2 ラッセルの英文(2)
ラッセル『ヒューマン・ソサエティ-倫理学から政治学へ』
(Human Society in Ethics and Politics, 1954)
第5章:部分的善と一般的善 n.22
第三の理論 -それによれば各人が自分の集団だけに関心を持つべきである
という理論- はそれなりに現実的な知恵を持っている。私はおそらく、中央
アフリカのどこかの家族のためよりも、自分の家族のためにできることが多い
だろう。したがって、ジェラビー夫人(注:C. ディケンズの小説「Bleak
House(荒涼たる屋敷)」に登場する架空のキャラクターで、ジェラビー夫人は
慈善活動に没頭している一方で自分の家庭や子供たちの世話を怠っていた。)
は間違っている。しかし、世界が相互の結びつきを強めるにつれ、そのような
考えの範囲はますます限られてくる。世界の食糧供給が十分でないとき、もし
私が他国のニーズを考慮することを拒否する大衆の一員であれば、何百万もの
人々にゆっくりとした痛みを伴う死をもたらす手助けをすることになる。この
教義は、エゴイズムの極端な形を除けば、論理的に尊重できるものではなく、
このエゴイズムの極端な形では、本章の冒頭で見たように、人間の本性に忠実
ではない。結論として、これまでのところ、行為の正しい目的として一般的善
に取って代わることが合理的であるような、定義可能な部分的善は見つかって
いない。しかし、このことは道徳的義務という問題を提起することになり、
それは事象で検討されるだろう。
The third theory, according to which each man should cocern himself
exclusively with his own group, has a certain measure of practical
wisdom. I can probably do more for my own family than for some family
in Central Africa, and therefore Mrs. Jellaby was misguided. But as
the world grows more interconnected the scope of such considerations
becomes more and more limited. When the world’s food supply is
inadequate, if I am part of the public that refuses to consider the
needs of other countries I am helping to bring a slow and painful
death to millions. The doctrine is not logically respectable except
in the extreme form of egoism, and in this form, as we saw at the
beginning of this chapter, it is not true to human nature.
I conclude that, so far, we have found no definable partial good which
it is rational to substitute for the general good as the right end of
action. But this raises the question of moral obligation, which will
be considered in the following chapter.
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, 1954,
chapter 5: Partial and General Goods, n.22
More info.: https://russell-j.com/cool/47T-0522.htm
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, 1954,
chapter 5: Partial and General Goods, n.19
More info.: https://russell-j.com/cool/47T-0519.htm
■「ラッセルの言葉366_画像版」
日本語 version : n.2869j-2875j を投稿
英 語 version : n.2869e-2875e を投稿
n.2874j (Sept. 13, 2024)
「激しい感情を求める人々」
ピラミッド建設から今日に至るまでの歴史を学ぶことは、人道的な人にとっ
て励みになるものではない。様々な時代に、何が善であるかを理解した人々が
いたが、人間の行動様式を変えることには成功しなかった。ブッダはキリスト
と同様、普遍的な愛を説いたが、結局、インドの住民はシヴァ神を好んだ(選
んだ)。聖フランチェスコはその教義においては穏やかだったが、彼の直弟子
たちは非常に残酷な戦争における徴兵軍曹となった。人間の本性には、より激
しい情熱に向かう強い傾向があり、それに反対する者はほとんど常に憎しみを
招き、人々に野蛮さは高貴なものだと感じさせるために、道徳や神学の体系全
体が生み出されるのである。
The study of history from the building of the pyramids to the present
day is not encouraging for any humane person. At various times there
have been men who saw what was good, but they did not succeed in
altering the pattern of human behaviour. Buddha, as much as Christ,
taught universal love, but in the end the inhabitants of India
preferred Siva. St. Francis was gentle in his doctrines, but his
immediate disciples became recruiting sergeants in a very savage war.
There is so strong a tendency in human nature towards the fiercer
passions that those who oppose them almost always incur hatred, and
that whole systems of morals and theology are invented to make people
feel that savagery is noble.
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, 1954,
part II: The Conflict of Passions, chapter 1: From Ethcs to Politics,
n.4
More info.: https://russell-j.com/cool/47T-2_0104.htm
<寸言>
説明の必要はないと思われます。
シヴァ神は、「現代のヒンドゥー教では最も影響力を持つ3柱の主神の中の
1人」で「シヴァに関する神話では慈悲深い様を示す描写がある一方で、対照
的に恐ろしい性質を見せるエピソードも多く語られ、曖昧さとパラドックスの
神などとも表現される」(wikipedia の記述)とのことです。要するに、人間
は慈悲にあふれた、穏やかなだけの神や仏では満足できず、「自分の気に入ら
ない人々を処罰してくれる神」を望む人が少なくないようです。
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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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今回もお休み
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編集後記 斎藤元彦知事の「最終判断」は?
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連日、兵庫県の斎藤元彦知事に関する報道がなされています。こんな状況
では、斎藤知事が繰り返し言っている「県政を前に進める」ことなどできま
せん。
知事を擁護し続けてきた維新の会も含め、兵庫県議会の構成員全員が斎藤
知事の辞任を求めるにいたっていますが、斎藤知事はまだ知事を続けたいと
言い続けています。19日に兵庫県の定例議会が始まれば、全会派共同で知
事の不信任決議案がだされる予定です。しかし、斎藤知事は不信任決議案が
可決されれば、「法にのっとって、辞職するか、議会を解散するか判断を下
す」と言っています。
また選挙ということになれば、多額の税金が使われることになりますが、
「維新ブーム」にのって、前回の選挙で大量に当選した維新議員の多くが落
選するのであれば、税金の無駄遣いにはならないかも知れません。(松下)
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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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