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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
no.0847_2023/08/19 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)
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■ 目 次 ■
1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
2.ラッセルに関する記述や発言等
編集後記
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1.ラッセルの著書や発言等から
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■「ラッセルの英語」n.2492~2496 を発行しました。
(1)「ラッセル英単語」は、n.2492, 2494, 2496
(2)「ラッセルの英文」は、n.2493, 2495
それぞれ1つづつ再掲します。
■■ ラッセルの英語
■ バートランド・ラッセルの英語 (1) n2496 R英構文
* R英構文(ラッセルの英文にでてくる英語の構文)のシリーズです。
can afford to do 【・・・する余裕がある(・・・しても大丈夫)】
* 金銭的な余裕、精神的な余裕、能力的な余裕などがあること。
1.ラッセルの用例
We have therefore to ask on what principle we are to select those who
should go to the university. At present they are in the main those
whose parents can afford to send them, though ... .
[従って、私達はいかなる原理原則に基づいて大学へ行くべき人びとを選ぶべ
きか(入学者選抜の原理)を問わなければならない。現在のところ,大学へ行
っているのは主として子供を大学へやるだけの余裕のある両親を持つ人達(学
生)である。ただし,・・・]
出典:ラッセル『教育論』第三部_知性の教育 第18章「大学」
https://russell-j.com/beginner/OE18-010.HTM
Yet it is quite certain that in these days of late marriage only a
small percentage of men will remain continent until they can afford to
set up house with a woman of their own class.
* "set up house":所帯を持つ;家を建てる
[とは言っても、今日のような晩婚時代においては、自分と同じ階級(階層)の
女性と世帯(家)を持つ余裕ができるまで性欲を抑える男性はほんのわずかだ
ろうということは、まったく確かなことである。]
出典:ラッセル『結婚論』第7章「女性の解放」
https://russell-j.com/beginner/MM07-070.HTM
He was obsessed by fear of lack of money and he did not meet this fear
in a reasonable way, but by spending recklessly in the hope of
persuading himself that he could afford to do so.
[彼(ホワイトヘッド)はいつも金が足りないという恐れにつきまとわれてい
た。彼はそれを合理的な方法で解決しようとしないで,自分には金銭的に余裕
があると自分自身に思いこませる期待のもと,向こう見ずにお金を使った。]
出典:ラッセル『自伝』第1巻第6章「プリンキピア・マテマティカ」
https://russell-j.com/beginner/AB16-100.HTM
2.参考例
I can't afford to buy a car. / I can't afford to neglect my work.
[私には車を買う余裕なんかない。/ 仕事(勉強)を怠ったら大変だ。]
出典:『解体英熟語 改訂第2版』p.58
I cannot afford to leave you idle.
[私はお前を遊ばせてはおけない(そんな経済的余裕はない)。]
出典:鈴木長十・伊藤和夫(共編)『新・基本英文700選』p.26
If the people can't afford to buy bread, let them eat cake instead!
[国民にパンを買う余裕がないのなら、代わりにケーキを食べさせなさい!]
出典:『鉄緑会 東大英単語熟語 鉄壁』p.422
We can't afford to wait ... .
出典: Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learner's, new
ed.
■ ラッセルの英語(2) n2493 ラッセルの英文
( Unpopular Essays, 1950 から)
(「知的戯言の概要」が終わりましたので、「人類に害を与えてきた思想」
(1946年発表)」をスタートさせます。)
「人類に害を与えてきた思想」n.1
(種々の)人間の不幸(災い)は,二種類に分けることができるだろう。第一
に,非人間的な環境によって被る不幸であり,第二には,他の人間によって被
る不幸である。人類は知識や技術においてこれまで進歩をとげてきているので
,第二の種類の不幸は,不幸(災難)全体の中で占める割合(パーセンテージ)
を,絶え間なく増大させるようになっている。昔は,たとえば飢饉は自然のい
ろいろな原因によるものであり,それと闘うために人々は最善をつくしたが,
多数の人々が飢えのために亡くなった。現在(も),世界の広大な地域が飢饉の
恐れに直面しており,そのような状況は自然の諸原因によるところが大きいけ
れども,(飢饉の)主たる原因は人間的なものである。(過去)6年間にわた
って,世界の文明諸国民は,みずからの最良のエネルギーをすべて相互殺戮に
捧げた(注:第二次世界大戦のこと)。また,(現在)お互いに生かしあうこ
とへ急に方向転換することは困難であると認めている。収穫をダメにし,農業
機械類を取り壊し(注:兵器製造のための材料として?),船舶輸送の組織を
こわしてしまった文明諸国民は,ある地域における農作物の不足を,他の地域
における過剰作物によって救済する,ということがけっして容易でないことを
認識(発見)している。もしも経済組織が,正常(通常)の機能を発揮してい
るとしたならば,そういった救済は容易にできたであろう。この例が示すよう
に,人間(人類)の最悪の敵は今や(自然ではなく)人間(人類)である。
たしかに,自然は,我々人間を今なお死すべき存在としている(遅から早かれ
死ななければならない)。しかし,医学の進歩とともに,我々人間が天寿をま
っとうするまで生きることが,ますます普通であるようになるだろう。我々は
,永遠に生きることを願い,天国の終わりのない喜び -(つまり)神の奇蹟
によってその単調さがけっしてうんざりするものにまでならない喜び- を期
待するものだ,と想定されている。しかし,実際,もはや若くない正直な人に
質問すれば,誰もが,たいてい次のように答えそうである。(即ち,これまで)
この世の生活を味わってきたので,あの世で再び「新人(new boy)」として,
生活を始めようとは思わない,と。従って,今後のことについては,(あの世
のことではなく)人類が考慮すべきもっとも重大な害悪は,人類が自らの愚か
さや悪意,あるいはその両方によって互いに他の上に生じさせる害悪であると
,言ってよいであろう。
The misfortunes of human beings may be divided into two classes: First,
those inflicted by the non-human environment and, second, those
inflicted by other people. As mankind have progressed in knowledge and
technique, the second class has become a continually increasing
percentage of the total. In old times, famine, for example, was due to
natural causes, and although people did their best to combat it, large
numbers of them died of starvation. At the present moment large parts
of the world are faced with the threat of famine, but although natural
causes have contributed to the situation, the principal causes are
human. For six years the civilized nations of the world devoted all
their best energies to killing each other, and they find it difficult
suddenly to switch over to keeping each other alive. Having destroyed
harvests, dismantled agricultural machinery, and disorganized
shipping, they find it no easy matter to relieve the shortage of crops
in one place by means of a superabundance in another, as would easily
be done if the economic system were in normal working order. As this
illustration shows, it is now man that is man's worst enemy. Nature,
it is true, still sees to it that we are mortal, but with the
progress in medicine it will become more and more common for people
to live until they have had their fill of life. We are supposed to
wish to live for ever and to look forward to the unending joys of
heaven, of which, by miracle, the monotony will never grow stale. But
in fact, if you question any candid person who is no longer young,
he is very likely to tell you that, having tasted life in this world,
he has no wish to begin again as a 'new boy' in another. For the
future, therefore, it may be taken that much the most important evils
that mankind have to consider are those which they inflict upon each
other through stupidity or malevolence or both.
Source: Ideas That Have Harmed Mankind,1946
Reprinted in: Unpopular Essays, 1950, chapter 1
More info.: https://russell-j.com/beginner/0861HARM-010.HTM
■「ラッセルの言葉366_画像版」
日本語 version : n.2477j-2483j を投稿
英 語 version : n.2477e-2483e を投稿
1つだけ再録します。n.2477j (Aug. 13, 2023)
「マルクスの史的唯物論/唯物史観」
全ての(影響の)なかで最も興味深いのはヘーゲルのマルクスに対する影響
であり、マルクスはヘーゲルの最も空想的な教義(説/信念)のいくつか、特
に、歴史は論理的な計画に従って発展し -純粋に抽象的な弁証法と同様に-
自己矛盾を回避する方法を発見することに関心を持つという信念(注:歴史を
擬人化)、を引き継いでいる。地球上の広い地域(注:共産主義国や独裁国な
ど)で、もしあなたがこの教義に疑問を持てば、あなたは粛清されるであろ
う。
Most curious of all was his effect on Marx, who took over some of his
most fanciful tenets, more particularly the belief that history
develops according to a logical plan, and is concerned, like the
purely abstract dialectic, to find ways of avoiding
self-contradiction. Over a large part of the earth's surface you will
be liquidated if you question this dogma, ...
Source: Bertrand Russell: Bertrand Russell: Philosophy and Politics,
(1947)
Reprinted in: Unpopular Essays, 1950
More info.:https://russell-j.com/cool/UE_01_philosophy_and_politics-200.HTM
<寸言>
西洋の思想は、キリスト教の影響をどうしても受けざるを得ないようです。
終末思想はキリスト教の専売特許ではないですが、歴史の最後?には、最後の
審判がくだされ、善き人間は天国へ、悪い人間は地獄あるいは煉獄に送られる
との発想です。
マルクスによれば、原始共同体社会から(史的唯物論/唯物史観の示す通り
に)最後は共産主義世界に至るという発想です。資本主義社会は必ず革命によ
って、社会主義社会を経由して共産主義社会にいたるそうです。
できるだけ差別のない社会は望むところですが、そのような社会の到来は歴
史の必然であり、そのためには革命が必要だというのでは、うまくいきそうに
ありません。どのような社会であれ(民主主義社会であっても)、権力をにぎ
った者は、いつの間にか、権力や権限は一時的に与えられたものだということ
を忘れ、奢り、腐敗していきます。
木原官房副長官は、権力の不当な行使をしたのではないかという疑惑に対し
、説明責任を果たしていません。それを許している岸田総理(本を10冊購入し
て夏休み中)の「聞く耳のなさ」も見事と言う他ありません。岸田総理の耳は
、気のせいか、平均より少し大きいような気がしますが、「馬」耳東風では役
立たずです。手帳(聞く耳ノート)を右手で掲げ,「私には聞く耳があります」
というアピール方法は、木原官房長官のアイデア(入れ知恵)とのことです。
(ending roll : 振付師:木原誠二/道化師:岸田文雄 ・・・)
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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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今回もお休み
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編集後記 安倍「派」(自民党最大派閥)は安倍「教」(宗教集団)にすれば?
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自民党の最大派閥である安倍派は、お山の大将になりたい人が多く(5人+
2人)、いつまでたってもまとまりません。岸田総理としては、安倍派がまと
まらずに自分(岸田政権)を支持してもらうのが一番好都合かも知れません。
まとまっていなければ、安倍派から閣僚をだしたいと思っても、「派閥の意見
をまとめてから候補者を推薦してください」と言っていればよく、好ましいと
思わない候補者を排除しやすくなります。
「5人衆」と高齢の二人の幹部が安倍派の会長になりたいと「色気」を見せ
ていますが、圧倒的に力を持つ候補がいなく、お互いに牽制しあっている状態
が続いています。
いや、安倍「派」をまとめる方法が一つだけありました。安倍総理(当時)
を全員支持していたのですから、安倍「派」を自民党のなかの一派閥ではなく、
安倍「教」(教祖は当然、故人の安倍晋三氏)という宗教集団に衣替えするば
晴れて、一つのまとまった集団に衣替えできます。そうして、政党としではな
く、宗教団体として自民党に圧力をかけるのです。
いや、「政教分離が原則だ!」といわれるかもしれませんが、自民党は長い
間、統一教会とウィンウィンの関係だったのですから、いまさらそんなことを
言うのは白々しい限りです、とかなんとか・・・ (松下彰良)
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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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