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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
no.0789_2022/06/25 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)
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■ 目 次 ■
1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
2.ラッセルに関する記述や発言等
編集後記
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1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
n.2209~2212 を発行しました。1つだけ再掲します。
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<お知らせ>
当分の間、「ラッセルの英語」は「ラッセル英単語」のみとします。
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バートランド・ラッセルの英語 n2210 preference
https://russell-j.com/beginner/reitan_gogen-063_bher_hakobu.htm
ラッセル英単語_語源を参考に理解_063
bher = 運ぶ、生む
<清水建二(編)『英語の語源大全』p.251-254から引用>
"魔王"である堕天使/叛逆天使「ルシファー(Lucifer)」の語源は、ラテン
語の「luci(光)」+「ferre(運ぶ)」で、「明けの明星、金星」の意味でも使
います。照度の単位は「ルクス(lux)」、ローマ神話で輝く月の女神は「ルナ
(luna)」です。形容詞の Lunar は「月の」、「lunatic」はかつて月の満ち欠
けで気がおかしくなると考えられていたことから「精神障害の」です。
ラテン語で「運ぶ」という意味の「ferre」の語根はさらに、印欧祖語で
「運ぶ、生む(産む)」という意味の"bher"に遡ることができます。
「ferre」は "fer"や"for"などの形を変えます。子供が生まれることは幸運
であり、同時に子供は財産であることから、「fortune」は「運」や「財産」
の意味になります。
* differ; different : 別々のところへ(di) + 運ぶ(fer) → 「異なる」
* prefer : 好きなものを自分の前に(pre)持ってくる(fer) → 「好む」
名詞形 : "preference"は「好きなこと、優先」
形容詞形 : "preferable"は「好ましい」
* confer : 同じ(con)場所に足を運ぶ(fer)から→「話し合う」
名詞形 : "conference"は「会議」
* infer : 頭の中に持っていく → 「推測する、暗示する」
* suffer : 重いものを下からささえて運ぶ → 「苦しむ」
* transfer : 越えて運ぶ → 「移動する」
* refer : 元に戻って「参照する、言及する」
* offer : 相手の方へ足を運ぶ → 「申し出る、オファー」
* metaphor : 越えて(meta)運ぶ → 別の言葉に変える →「暗喩、隠喩」」
* fertile : 子供を生みやすい → 「肥えた、多産の」
* fertility : 「肥沃、多産」
* fertilize : 「肥沃にする、受精(受粉)させる」
★ preference【(n) 好み、選択;ひいき;好物;優先、優先権、先主権】
* preferable (adj.):より望ましい、より好ましい
1.ラッセルの用例
The politician may change sides so frequently as to find himself
always in the majority, but most politicians have a preference for one
party to the other, and subordinate their love of power to this
preference.
[政治家は常に多数派のなかにいたいと思うので,しばしば党派を変える可能
性がありますが,たいていの政治家はいずれかの党派(や政党)に好みを持っ
ており,この好みに(自らの)権力欲を従属させます。]
出典:ラッセル「政治的に重要な欲求 -ノーベル文学賞受賞記念講演 1950
年12月11日,ストックホルム」
https://russell-j.com/beginner/0944WDPI-090.HTM
After the summer holidays in the fifteenth year, I shall assume that a
boy or girl who so desires is allowed to specialize, and that this
will be done in a large proportion of cases. But where there is no
definite preference, it will be better to prolong an all-round
education.
[満15歳の夏休みが終わったら,少年少女は,希望(欲求)に応じて専門化して
よいし,事実,多くの生徒は専門化すると思われる。しかし,明確な好み(好
き嫌い)が示されないときには,全般的な(多面的な)教育を引き続き行なう
ほうがよいだろう。。]
出典:ラッセル『教育論』第三部 知性の教育_第16章「大学入学前の数年
間:後期中等教育(高校に相当)」
https://russell-j.com/beginner/OE16-010.HTM
He therefore burned the marks before the examiners' meeting, and
recommended me in preference to the other man.
[そこで彼(ホワイトヘッド)は,試験官会議の前に点数をつけかえ,その人よ
りも私の方を良いとして推薦した。]
* n preference to : ~に優先{ゆうせん}して、~より(も)むしろ
出典:ラッセル『自伝』第1巻 第3章「ケンブリッジ大学時代」
https://russell-j.com/beginner/AB13-030.HTM
Most people would agree that happiness is preferable to unhappiness,
friendliness to unfriendliness, and so on.
[大部分の人は,幸福は不幸よりも好ましいこと,友好的であることは友好的
でないことよりも好ましい等々のことに同意するだろう。]
出典:ラッセル『宗教と科学』第9章科学と倫理」
https://russell-j.com/beginner/POWER04_130.HTM
2.参考例
Don't impose your personal preference on others.
[自分の好みを他人に押し付けてはならない。]
出典:『キクタン TOEIC TEST SCORE 800』, p.122
Of the two, my preference is for the smaller one.
出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.
If you have a preference for something, you would like to have or do
that things rather than something else.
出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
ed.
■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.2039
(*来週は都合により「ラッセルの言葉(Word Press 版)はお休みとします。)
n2047:ラッセル『私の哲学の発展』第18章「批評に対する若干の返答」n.16
https://russell-j.com/wp/?p=7644
■「ラッセルの言葉366_画像版」
日本語 version : n.2057-2063j を投稿
英 語 version : n.2057-2063e を投稿
1つだけ再録します。
n.2061j ( June 23, 2022)
「ニーチエ批判」
哲学者の中には,自分の権力衝動が自らの形而上学を支配するのを許さない
が、自らの倫理学においては自分の権力衝動に自由を与える者がいる。そうした
哲学者のなかで最重要なのはニーチェであり,彼はキリスト教道徳を奴隷の道
徳として拒絶し,その代りに英雄的支配者にふさわしい道徳を代置している。
・・・。彼の見解によれば,民衆は自分達だけでは価値をもたず,ただ英雄の
偉大さに対する手段としてのみ価値をもつものであり,英雄はもしも民衆に危
害を加えることによって自己啓発を推し進めることができるのであれば、それ
をする権利を有している(ということである)。(ラッセルのニーチ批判)
Some philosophers do not allow their power impulses to dominate their
metaphysics, but give them free rein in ethics. Of these, the most
important is Nietzsche, who rejects Christian morality as that of
slaves, and supplies in its place a morality suitable to heroic rulers.
... In his view, the herd have no value on their own account, but
only as means to the greatness of the hero, who has a right to inflict
injury upon them if thereby he can further his own self-development.
Source: Bertrand Russell : Power, a new social analysis, 1938
More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER13_110.HTM
<寸言>
ラッセルは大著『西洋哲学史』においても1章をさいて、ニーチェ哲学はヒ
トラーなどの全体主義者によって利用された「利用される内容を含んでいる)
とニーチ批判をしています。これに対し、ニーチェを評価する人達は、ラッセ
ルのニーチェ批判はニーチェ哲学/思想の「誤読」だと反論しています。ニー
チェがキリスト教道徳や(それを信じる)大衆を罵倒している言葉に快感を覚
える人が少なくないようです。日本にはニーチェ・ファンが多く、『超訳_ニ
ーチェの言葉』(白鳥春彦・訳)などは100万部以上売れています。
しかし、私にはそういった批判をする人こそ「ラッセルを誤読している」よ
うに思われます。ラッセルは、(ニーチェにおいては)「権力衝動が自らの形
而上学を支配するのを許さないが、自らの倫理学においては自分の権力衝動に
自由を与えている」という言い方をしています。そういった批判をする人は
「哲学と倫理学の区別」があまりできない人達であるように思われます。
ニーチェの「超人思想(+大衆蔑視)」に共感する人がけっこういますが、
そういう「共感する人達」もニーチェから見れば、蔑視・罵倒の対象である
「大衆」の一員とみなされる可能性大です。私も若い頃ニーチェを(伝記も含
めて)何冊か読んで刺激を受けましたが、ラッセルのニーチェ批判を読み、反
省しました。
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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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今回もお休み
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編集後記
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先日、facebook のパスワードのリセットに失敗してしまい、2日間、
facebook にログインできなくなってしまいました。
通常は、Google がパスワードを自動的に管理してくれているので、意識す
る必要はありませんが、何らかの操作ミス(google
でパスワード更新すべきなのに更新せず)により、Google
が記憶しているパスワードと変更後のパスワードとが異なるということで、ロ
グインできなくなってしまいました。
それでも、いつも使っているメールアドレス宛か、携帯(スマホ)宛にセキ
ュリティコードを送ってもらえば、これまでは簡単にパスワードをリセットを
できていました。しかし、ミスを重ねたせいなのか、送られてきたセキュリテ
ィコードを何度入力・送信してもエラーになり、憂鬱な状態になりました。
時間をあけなければいけないということで、24時間以上経過して再度試みた
ところ、前日エラーとなった同じセキュリティ・コードを再び送られてきたの
で、「facebook
はいったい何をやっているのだ!」と少し怒りがこみ上げてきました。しかし
、数分して、「携帯にセキュリティコードを送る方法」もありますと表示され
、それを試したところ、ようやくパスワードのリセットに成功し、再び
facebook を使用できるようになりました。
facebook はセキュリティ対策が甘い(疑アカウントが多すぎる!)との批
判を受けて、セキュリティチェックを厳しくしているのでしょうが、携帯(ス
マホ)を使っての2段階認証がいつの間にか使えなくなり、いつの間に再び使
えるようになるなど、一体どうなっているのかよくわかりません。(松下彰良)
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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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