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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0774_2022/03/05 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.2166~2168  を発行しました。2つ再掲します。

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  <お知らせ>
  当分の間、「ラッセルの英語」は「ラッセル英単語」のみとします。
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1)「ラッセルの英語」n.2167

     https://russell-j.com/beginner/reitan-d144.htm

 ラッセル 英単語 derelict

★ derelict【(adj.) 見捨てられた、放棄(遺棄)された;怠慢な |(n) 遺
棄物;(特に)乗り捨てた船;見捨てられた人】

* 語源:de(全く)+ re (back:戻す)+ lict(leave:去る、そのままにす
る)→「全く戻してそのまま立ち去る」→「置いていかれる」「捨てられる」
=「見捨てられた」「荒廃した」
* dereliction (n):放棄、遺棄;職務怠慢


1.ラッセルの著作から

At that time there were no houses on Hindhead except two derelict 
coaching inns, the 'Royal Huts' and the 'Seven Thorns'.
[当時、ヒンドヘッドには、「ロイヤルハット(王冠)」と「セブンソーンズ
(処刑台のキリストが被った7本のイバラ)」の2つの廃墟となった馬車宿を
除いて家はありませんでした。 ]
 出典:ラッセル『自伝』第1巻第5章「青年期」
          https://russell-j.com/beginner/AB12-170.HTM

Only the gardens remained, in derelict state.
[庭だけがほったらかされた状態で残っていた。]
 出典:ラッセル『自伝』第1巻第2章「初婚」
          https://russell-j.com/beginner/AB15-040.HTM

It ( = the struggle for life) occurred, for example, to Conrad's hero 
Falk, who found himself on a derelict ship, one of the two men among 
the crew who were possessed of fire-arms, with nothing to eat but the 
other men,
[それ(注:生存競争)は,たとえばJ.コンラッドの小説の主人公フォークに
も起こった。。]
 出典:ラッセル『幸福論』第3章「競争」
          https://russell-j.com/beginner/HA13-010.HTM


2.参考例

<参考例1>
be derelict in one's obligation
[自分の義務を怠る]
 出典:『究極の英単語-超上級の3000語』p.470

<参考例2>
a derelict old house
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed

<参考例3>
A place or building that is derelict is empty and in a bad state of 
repair because it has not been used or lived in for a long time.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed


2)「ラッセルの英語」n.2168

     https://russell-j.com/beginner/reitan-h067.htm

 ラッセル 英単語 humdrum

★ humdrum【(adj.)(時の流れを表して)平凡な、月並みな;退屈な、単調な】

* 語源:hum(蜂などがブンブンいう)+rum → 繰り返されることにより → 
単調な


1.ラッセルの用例

You may have observed a recent tendency to deplore the humdrum 
uniformity of life in the suburbs of our great metropolis.
[すでにお気づきだと思いますが、近年わが国の大都市の近郊では、生活が干
篇一律で退屈なことをなげく傾向があります。]
 出典:ラッセル『(小説)郊外町の悪魔』の中の「郊外町の悪魔、又の名「恐
怖製造所」」
          https://russell-j.com/beginner/AB33-040.HTM

The man who has learnt to throw bombs from an aeroplane will prefer 
this to the humdrum occupations that will be open to him in peace time.
[飛行機から爆弾を投げることを学んだ人は、平時の平凡な仕事(occupations)
よりも、爆弾を投げることを好むだろう。]
 出典:ラッセル『権力』第18章「権力の倫理学」
          https://russell-j.com/beginner/POWER17_090.HTM

Many people, especially while they are young, welcome a spice of 
dangerous adventure, and may even find relief in war as an escape from
humdrum safety.
[多くの人々は、殊に若い時代には,危険な冒険の味も歓迎する。また、退屈な
安全からの遁れ路として戦争に気晴らしを見出すことさえあるだろう。]
 出典:佐山栄太郎(編)『訳注ラッセル選』の中の「安全な生活は必ずしも幸
福な生活ではない」
          https://russell-j.com/beginner/SEL-P142.HTM


2.参考例

lead a humdrum life
[平凡な一生を送る]
 出典:『究極の英単語 Vol.4: 超上級の3000語』p.471

our lives
 出典:Longman Dictionary for Contemporary English, new ed.

If you describe someone or something as humdrum, you mean that they 
are ordinary, dull, or boring.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1989~1992     
     
1) n1989:ラッセル『私の哲学の発展』第15章 「真理の定義」n.6
            https://russell-j.com/wp/?p=7073
           
2) n1990: ラッセル『私の哲学の発展』第15章 「真理の定義」n.7
            https://russell-j.com/wp/?p=7076

3) n1991:ラッセル『私の哲学の発展』第15章 「真理の定義」n.8
            https://russell-j.com/wp/?p=7081

4) n1992:ラッセル『私の哲学の発展』第15章 「真理の定義」n.9
            https://russell-j.com/wp/?p=7081


■「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.1945j-1951j を投稿
 英 語 version : n.1945e-1951e を投稿

 一つだけ再録します。
  n.1948j ( Mar. 2, 2022)
      https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1948.html

 「非常時にのしあがる政治家」

 興奮した時代においては,政治家は,推論する力(理性)も,客観的な(非
個人的な)事実を把握する力も,知恵も,まったく必要としない。そのような
時代の政治家が持っていなければならないものは,彼ら(大衆)が望んでいる
もの(欲求しているもの)は必ず獲得することができることを,またそれを達
成できるのは政治家の自分であると大衆に信じ込ませる能力(例:雄弁さ)で
ある。

In excited times, a politician needs no power of reasoning, no 
apprehension of impersonal facts, and no shred of wisdom. What he 
must have is the capacity of persuading the multitude that what they
 passionately desire is attainable, and that he, through his ruthless
 determination, is the man to attain it.
Source: Bertrand Russell : Power, a new social analysis, 1938
 More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER03_200.HTM

<寸言>
 興奮の時代というのは戦争の時代だけではありませんが、戦争が身近に起こ
れば、興奮とともに恐怖が訪れます。平穏の時代にあっては、冷静に考えるこ
とができる人でも、興奮の時代が訪れると冷静さを失い、非常事態なら無理も
ない考え方や行動をとりがちです。
 軍備産業や防衛産業はもっとも汚職や不当利益を得る好機になるので、愛国
者を装って、軍事費・防衛費の倍増を唱えたり、憲法に非常事態条項を加える
べきだと声高に唱える人が増えてきます。

 プーチンは強大な独裁的権力を背景にウクライナ侵攻(侵略)という暴挙に
でました。しかし、誤算が続いており、ロシア内部からの反対の声も高まり、
失脚の可能性もありそうだと思っています。
 ラッセルの言葉から、関連するものを以下、少し引用しておきます。

「・・・ だが逆に、人間が互いに加え合う害悪は、科学的知識や科学技術の
誤った使い方によって生れ、しかも増加しつつある。未だに、戦争、圧政、残
虐行為が、貧欲な人間によって巧妙に行われている。善人をだまし、富を奪い
、権力愛に根ざした大規模な独裁政治が続けられている。
 恐怖、深層にあるほとんど無意識な恐怖は、非常に多くの人々を支配する動
機であり、相互不信の源泉である。戦争や破壊的衝突を、闘争本能から類推し
て、「人間性の要求」として肯定的に考えることに私は反対する。それは誤っ
た類推であり、無知な臆病にすぎないからである。」
 出典:Authority and the Individual, 1949, chap.6: Individual and 
Social Ethics

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休み

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 編集後記 「戦争に休日なし」
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 現在の世界の大多数の人々の最大の関心事はロシアにおけるウクライナ侵攻
です。昨日は、ウクライナ最大(ヨーロッパ最大級)の原発施設にロシア軍が
侵攻し占領しました。ロシアによる侵攻の「大義」のひとつが、ウクライナ
が秘密裏に原爆を製造している(あるいは原発を開発している)という主張
(濡れ衣?)ですので、予想されていたことではありました。

 平時においては、土曜日も多くの国で休日になっていますが、戦場において
は休日はありません。ウクライナ国民の抵抗はどこまで持ちこたえるでしょう
か?

 ロシアにおいては情報統制が厳しく、年配の人達は国営放送しか見ない人も
多いということであり、また、SNSで情報を得ている若者も、facebook や 
Twitter が使えなくなったそうです。ウクライナの現状を知らないロシア国民
が多いので、ロシア国内における反戦運動はまだそれほど拡大していません。

 しかし、中国や北朝鮮などの一部を除いて、世界中からのロシアに対する経
済制裁によって、ロシア国民も徐々に戦争の実態がわかってくると想像されま
す。たとえ、ロシア軍がウクライナ全土を一時的に占領したとしても、その状
態を1年以上保つことは困難なはずです。プーチン政権も1,2年で崩壊する
のではないかと予想していますが、どうでしょうか?    (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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