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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
no.0759_2021/11/13 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)
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■ 目 次 ■
1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
2.ラッセルに関する記述や発言等
編集後記
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1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
n.21242~2126 を発行しました。2つ再掲します。
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<お知らせ>
当分の間、「ラッセルの英語」は「ラッセル英単語」のみとします。
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(1) 「ラッセルの英語」n.2124
ラッセルの英単語 senile
https://russell-j.com/beginner/reitan-a170.htm
★ senile【(adj.) 老衰した、もうろくした;老年期の】
* seniority (n):年上,年長、年功(序列)
1.ラッセルの用例
Probably in another hundred years most people will be over eighty.
They will be doddering, mumbling, and altogether senile, but rich,
respected, and powerful.
[あと百年もすれば,人口のほとんどが80歳以上になるだろう。彼らはよたよた
し,ブツブツと意味不明の言葉をつぶやき,頭は完全にぼけているが,裕福で,世
間から尊敬され,力(権力)を持っている。]
出典:ラッセル『アメリカン・エッセイ集』の中の 老年の脅威
https://russell-j.com/RONEN.HTM
She regarded my objections to the Bolsheviks as bourgeois and senile
and sentimental.
[彼女は,私がボルシェヴィキ(ロシア共産主義者)に反対しているのを,ブル
ジョア的で,老いぼれた考えであり,感傷的だと考えた。]
出典:ラッセル『自伝』第2巻第2章「ロシア」
https://russell-j.com/beginner/AB22-230.HTM
And, of course, journalists and commentators are apt to deal with me
personally by saying that I am senile.
[そうして,当然のこと,新聞記者や時事解説者達は,私は耄碌(もうろく)して
いると言って、私を個人的に取り扱いがちである。]
出典:ラッセル『自伝』第3巻第4章「バートランド・ラッセル平和財団」
https://russell-j.com/beginner/AB34-150.HTM
Those who wish to make up their own minds as to whether or not I am
senile or, even, sillier than they had formerly believed me to be,
have been given ample opportunity to do so as I have given countless
newspaper and TV interviews and made several films.
[私がもうろくしているかどうか,あるいは,それどころか,彼らが以前信じてい
たよりももっと私は愚かであるかどうか,結論を出したいと思っている人々に
対しては,--私は数え切れないほど多くの新聞やテレビのインタビューに応
じており,幾つかの映画を作っているので--,そうする十分の機会がこれまで
与えられてきている。]
出典:ラッセル『自伝』第3巻第4章「バートランド・ラッセル平和財団
https://russell-j.com/beginner/AB34-160.HTM
2.参考例
My senile father is recuperating from typhoid.
[老衰した父は腸チフス(typhoid)から回復しつつある。]
出典:『究極の英単語 v.4_超上級の3000語』p.354
The poor old lady's getting senile; she keeps hiding things and then
says we've stolen them.
出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.
If old people become senile, they become confused, can no longer
remember things, and are unable to look after themselves.
出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
ed.
(2)「ラッセルの英語」n.2126
https://russell-j.com/beginner/reitan-e101.htm
ラッセルの英単語 enjoin
★ enjoin【(vt) (沈黙・従順などを)命ずる、要求する、強いる、課す;
(法律)禁止する】
* 関連語: join, joint, junction いずれも「結ぶ」という意味がある。
それにしても、enjoin と enjoy の外国人の発音を聞いても区別できないの
は私だけでしょうか? Weblio で発音を聴き比べてみてください。
* https://ejje.weblio.jp/content/enjoin
* https://ejje.weblio.jp/content/enjoy
1.ラッセルの用例
Caution is enjoined both in the name of morality and in the name of
worldly wisdom, with the result that generosity and adventurousness
are discouraged where the affections are concerned.
[道徳の名において,また世俗的な知恵の名において,用心(深くあること)を
強いられる。その結果,愛情が関わるところでは,寛大さも冒険心も,水を差さ
れる。]
出典:ラッセル『幸福論』第12章「愛情」
https://russell-j.com/beginner/HA23-090.HTM
In my second marriage, I had tried to preserve that respect for my
wife's liberty which I thought that my creed enjoined.
[私は,二度目の結婚生活において,自分の信条が命ずると考えたところの,妻の
自由に対する尊重を保持しようと努めた。]
出典:ラッセル『自伝』第2巻第5章「テレグラフ・ハウス時代末期」
https://russell-j.com/beginner/AB25-030.HTM
Very many people spend money in ways quite different from those that
their natural tastes would enjoin, merely because they feel that the
respect of their neighbours depends upon their possession of a good
car and their ability to give good dinners..
[非常に多くの人が - 隣人(隣近所の人)に尊敬されるかどうかは,立派な車
を持っているとか,立派な晩餐会を開くことができるとかどうかにかかってい
ると思っている,というただそれだけの理由で - 自分の生来の好みが命じる
ものとはまるで異なったやり方でお金を使っている。]
出典:ラッセル『幸福論』第9章「世論に対する恐怖心」
https://russell-j.com/beginner/HA19-060.HTM
We know that conscience enjoins different acts in different parts of
the world, and that broadly speaking it is everywhere in agreement
with tribal custom..
[私たちは、良心は世界の異なった国々で異なった行為を命ずるものであるこ
とを、さらに、大ざっぱに言えば、どこへ行っても種族の慣習と一致するもの
であることを知っている。]
出典:ラッセル『幸福論』第7章「罪の意識(罪悪感)」
https://russell-j.com/beginner/HA17-010.HTM
2.参考例
The judge enjoined the claimant to express his demands clealy.
[]裁判官は原告に要求を明確に述べるように命じた。
出典:『究極の英単語 v.4-超上級の3000語』p.363
He enjoined them to fight bravely for their country.
出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.
If you enjoin someone to do something, you order them to do it.
出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
ed.
■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1922~1926
1) n1922:ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
ンシュタインの衝撃 n.16
https://russell-j.com/wp/?p=6777
2) n1923: ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
ンシュタインの衝撃 n.17
https://russell-j.com/wp/?p=6783
3) n1924:ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
ンシュタインの衝撃 n.18
https://russell-j.com/wp/?p=6786
4) n1925: ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
ンシュタインの衝撃 n.19
https://russell-j.com/wp/?p=6789
5) n1926: ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
ンシュタインの衝撃 n.20
https://russell-j.com/wp/?p=6793
■「ラッセルの言葉366_画像版」
日本語 version : n.1833j-1839j を投稿
英 語 version : n.1833e-1839e を投稿
一つだけ再録します。
n.1836j ( Nov. 10, 2021)
https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1836.html
「エディスとの恋愛」
彼女(Edith Finch, 1900-1978)は,世紀の変わり目(注:ラッセルは1896年
に初めて訪米)から私が個人的によく知っていたルーシイ・ドネリイ(1870-
1948)の親友であり,私が1930年代と1940年代に米国に滞在した期間,私が彼女
にとってかなり大切な人であったと同様,私の幾度もの米国訪問の間,彼女は私
にとって大切な人であった。・・・。
ルーシイが亡くなり,エディスはニューヨークに移り住んでいた。1950年,私
のコロンビア大学での講義の期間中,私は彼女と再会した。私達の仲は急速に
深まり,すぐに,もはや大西洋を隔てて別れていることに堪えられなくなった。
彼女はロンドンに移り住んだ。そうして,私は(ロンドン郊外の)リッチモン
ドに住んでいたので,私達はしばしば会った。その結果として生じた二人の時
間は限りなく楽しいものであった。
She (Edith Finch) had been a close friend of Lucy Donnelly whom I had
known well at the turn of the century and had been something of
during my various American visits as I had of Edith during my years
in the United States in the thirties and forties....
Lucy had died and Edith had moved to New York where I met her again
during my Columbia lectures there in 1950.
Our friendship ripened quickly, and soon we could no longer bear to
be parted by the Atlantic. She settled in London, and, as I lived at
Richmond, we met frequently. The resulting time was infinitely
delightful.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB32-010.HTM
<寸言>
ラッセルは、パトリシア・ラッセルと1949年に別れて以降、独り身になって
いましたが、それも長くは続きませんでした。ラッセルは、1950年のコロンビ
ア大学での講義の時に、エディス・フィンチ(1900.-1978.1.1)と再会しまし
た。
エディスは、本来、大学に所属しない独立研究者でしたが、一時期、ブリン
・マー女子大の英文学の教師をつとめていたことがありました。
ラッセルは1896年の最初の訪米時にブリンマー女子大(初婚相手のアリスが
卒業した大学)を訪れていますが、もちろん、エディスはその時はまだ生まれ
ていませんでした。ラッセルはブリンマー女子大の英文学教師だったルーシー
・マーチン・ドネリー(1870-1948/アリスの友人でラッセルより2歳年長)
と非常に親しく、生涯、多くの手紙のやりとりをしましたが、エディスとはそ
のドネリーを介して知り合いました。
ラッセルはエディスと1952年12月に結婚し、(1970年2月2日(真冬)にイン
フルエンザにかかって)北ウェールズの自宅で息を引き取るまで、二人はそい
とげました(仲良く暮らしました)。
ラッセルは生涯4度結婚しましたが(また、別居して離婚までの間に別に恋
人がいたこともありましたが)、物事を外面的にしか見ない人が多く、ラッセ
ルを「好色家」「ドンファン」「不道徳家」「不信心者」・・・と、非難めい
た形容をする人も少なくありません(でした)。
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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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今回もお休み
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編集後記 「NHKスペシャル Gender Science シリーズの意義」
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NHK スペシャルで Gender Science シリーズが始まっています。必見です。
第1回目は「男×女 性差の真実」、第2回目は「月経 苦しみとタブー
の真実」でした。
両方とも興味深いもので、知らないことがいっぱいありました。頭ではある
程度理解していると思っていても、実際は、大多数のことを本当は知っていな
いということを実感しました。
第2集の内容などは、理解している人が多ければ、日本の社会制度は現在と
は劇的に異なっているはずです。企業(会社)や官庁・役所で労働管理や人事
管理をしている人、会社を経営している人、政治家その他、男性の多くが知っ
ていない、また女性も「個人差」があるので、遠慮して本当のことを語ってこ
なかったということが大きく影響してきたようです。生理は病気ではなく、個
人差がとてもあるものなので問題をわかりにくくしていますが、生理の影響で
仕事の能率が悪かったり、休みがちだったりすると、その女性に余りよい印象
を持っていない場合は、サボっていると思ったり、能力がないと思ったりしが
ちです。
いずれ、そういったことに理解のない管理職や経営者は駆逐される時代がく
るのではないでしょうか? いや、男女のに関する知識(生理を含む)や理解
を持つことは男性では無理な話です。従って、そういった意味でも女性の管理
職をずっと増やす必要があります。いずれにせよ多くの人にとって必見の番組
と言えます。
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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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