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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0756_2021/10/23 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.2116~2118  を発行しました。2つ再掲します。

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  <お知らせ>
  当分の間、「ラッセルの英語」は「ラッセル英単語」のみとします。
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 (1) 「ラッセルの英語」n.2116

 ラッセルの英単語 stringent

★ stringent【(adj.) (規則が)厳しい、強制的な;(金融など)切迫した】
* 語源: stri(n)g-, strict-, strain-, -stress : L.stringere = to draw
 tight(締める)、to draw(剣を抜く)
* stringency (n):厳重;(商売など)切迫、金詰り;(学説などの)説得力


1.ラッセルの用例

He wrote a book on Demonology, and in the first year of his reign in 
England, when Coke was Attorney-General and Bacon was in the House of 
Commons, he caused the law to be made more stringent by a statute 
which remained in force until 1736.
[彼は悪魔研究に関する本を執筆し,イングランド統治の最初の年 -当時,コ
ーク(Edward Coke, 1552-1634)は法務総裁(Attorney-General)で,ベーコ
ン(注:Francis Bacon, 1561-1626:イギリスの哲学者、神学者、法学者。
「知は力なり」という言葉で有名)は下院にいた- に,ある法令により魔女に
関する法律(the law)をより厳しいものにするようにさせたが,その法律は
1736年まで効力を持ち続けた。]
 出典:ラッセル『宗教と科学』第4章「悪魔研究と医学」
          https://russell-j.com/beginner/RS1935_04-120.HTM

In the early months of 1943 I suffered some financial stringency, but
 not so much as I had feared.
[1943年の初めの頃の数ヶ月間は,いくらか家計が苦しかったが,恐れていたほ
どではなかった。]
 出典:ラッセル『自伝』第2巻第6章「アメリカ(1938~1944)」
          https://russell-j.com/beginner/AB26-070.HTM

If, on the other hand, we attempt in the modern world to enforce 
restrictions which were possible in a former age, we are led into an
 impossible stringency of regulations, against which human nature 
would soon rebel.
[これとは逆に,前の時代に可能であった(いろいろな)制約を現代の世界に
おいて強制しようと試みるならば,不可能と思われるほどの厳重な規制へと導
かれることになり,それに対してはすぐに,人間性が反逆するであろう。]
 出典:ラッセル『結婚論』第七章 「女性の解放」
          https://russell-j.com/beginner/MM07-110.HTM


2.参考例

stringent measures
[厳しい措置]
 出典:『究極の英単語 v.4_超上級の3000語』p.329

stringent economic conditions
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

He announced that there would be more stringent controls on the 
possession of weapons.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.


 (2)「ラッセルの英語」n.2117

   https://russell-j.com/beginner/reitan-s183.htm

 ラッセルの英単語 subversive

★ subversive【(adj.) (政府や体制を)転覆させる、破壊的な | (n) 破壊
活動家】
* 語源: sub-(下から)+L.vertere(回す、向く)+-ive(形容詞)|
vert-, vort-, vers-, vors- : L.vertere = to turn(回る、変える、向く)
* subversion (n):破壊、転覆


1.ラッセルの用例

Dante was deported for subversive. propaganda .
[ダンテ(Dante Alighieri、1265-1321。叙事詩『神曲』で有名なイタリア文学
最大の詩人)は,破壊的な宣伝のかどで追放された(注:フィレンツを追放され
た)。]
 出典:ラッセル 「善人が為す害悪」
          https://russell-j.com/beginner/0393_HGMD-050.HTM

I wish to propose for the reader's favourable consideration a doctrine
 which may, I fear, appear wildly paradoxical and subversive.
[私は,読者が好意的に考えてくださるものとして,ひょっとすれば,とてつもな
く逆説的かつ破壊的と見えるかも知れない1つの説を,提出したいと思う。]
 出典:ラッセル『懐疑論』序説の冒頭
          https://russell-j.com/cool/26T-0101.HTM

Some ideals are subversive and cannot well be realised except by war 
or revolution. The most important of these is at present economic 
justice.
[理想のうちのいくつかは、破壊的なものであり、戦争か革命によるのでなけ
れば十分実現できない。れらの理想のなかで最も重要なものは、現在では、経
済的正義である。]
 出典:ラッセル『自伝』第3巻第1章「英国への帰国」
          https://russell-j.com/beginner/AB31-140.HTM


2.参考例

engage in subversive activities
[破壊活動にかかわる]
 出典:『究極の英単語 v.4_超上級の3000語』p.329

The government is trying to ban this magazine because it prints 
subversive ideas.
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

Something that is subversive is intended to weaken or destroy a 
political system or government.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1908~1912

1) n1908:ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
      ンシュタインの衝撃 n.2
           https://russell-j.com/wp/?p=6731
           
2) n1909: ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
      ンシュタインの衝撃 n.3
           https://russell-j.com/wp/?p=6734

3) n1910:ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
      ンシュタインの衝撃 n.4
           https://russell-j.com/wp/?p=6737

4) n1911: ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
      ンシュタインの衝撃 n.5
           https://russell-j.com/wp/?p=6740

5) n1912:ラッセル『私の哲学の発展』第10章 ウィトゲ
      ンシュタインの衝撃 n.6
           https://russell-j.com/wp/?p=6744


■「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.1812j-1818j を投稿
 英 語 version : n.1812e-1818e を投稿

 一つだけ再録します。
  n.1813j ( Oct. 18, 2021)
     https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1813.html

 「パトリシア・スペンスに恋する」
 
私とピーター・スペンス(正式には Patricia Spence)は,私の両親の短い生
涯の記録である『アンバーレイ・ペイパーズ』(の編纂)に,約一年半を費やし
た。私は,しばらくの間,彼女に恋していた。・・・。
・・・両親にこの記念碑を捧げることによって私の孝行心が満たされた。しか
し,この仕事は本当に重要なものだというようなふりをすることはできなかっ
た。私は,以前,すべてがつまらなくて何も創り出す仕事のできない一時期があ
ったが,それも終わった。そうして,何か自分の専門からそう遠くない仕事に戻
る時がきた。
About a year and a half was spent by Peter Spence, with whom for some
 time I had been in love, and me on The Amberley Papers, a record of
 the brief life of my parents....
... and in raising a monument to them (Russell's parents) my feelings
 of filial piety were assuaged. But I could not pretend that the work
 was really important. I had had a period of uncreative barrenness, 
but it had ended, and it was time to turn to something less remote.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2,chap.3: China
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB25-050.HTM

<寸言>
 ラッセルは、The Amberley Papers(1937年刊)以前に、パトリシア・スペ
ンス(愛称ピーター)の協力を得て、1934年に『自由と組織』という書名の本
を出しています。
 パトリシアは、ドーラが1930年に自分達の子供(ジョンとケート)の家庭教
師として雇ったオックスフォード大学の学生(当時四年生/1910年生まれなの
で20歳)でした。1935年にドーラと離婚が成立すると、ラッセルは翌年パトリ
シアと結婚し、1937年に(ラッセルの三番目の子供)コンラッドが生まれてい
ます。(因みに、コンラッドは、4代ラッセル伯のジョンの後に、第5代ラッ
セル伯を継いでいます。コンラッドは、ケンブリッジ大学の政治史の教授にも
なりました。)

 ジョンとケイトはパトリシアが気に入っていました。ケイトは『最愛の人、
我が父ラッセル』p.148~ で次のように書いています。

 「・・・父の新しい恋人は、私の妹(注:妻のドーラがラッセル以外の男性
ジャーナリストとの間に生んだ子供のこと)が生まれた年(に)、はじめて私
達の夏の家庭教師としてコーンウォールにやってきた時に、私達を完全に魅了
したピーターだった。彼女は、若い頃は、私がこれまでに見た最も美しい女性
の一人で、終生とても面白くて楽しい人生だった。父が彼女を(に)恋したの
は当然だった。私達も、彼女を、その優雅さ、その女らしさ、私に対して示し
た優しさのゆえに愛し、私は父が彼女と身を固めるのを見て喜んだ。」

 外野から見ると、父親が自分の母親以外と再婚すればきっと子供はとても
嫌だったに違いないと思いがちですが、そうではありませんでした。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休み

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 編集後記 「実行犯は別にいる? 自民党の金庫番とか・・・?」
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 政治家はいろいろ悪いことをしますが、実際は指図や「示唆」だけして実
行するのは別人ということが多いようです。だから、「私は何も知らない」
「秘書がやったこと」という言い訳は「全くの嘘ではない」ということにな
ります。しかし、それだけ「ずるい」と言えます。

 秘書や、官僚や、(場合によっては)暴力団やヤクザ(の一員)は、「一を
聞いて百を知る」忖度の精神が備わっており、難攻不落です。しかし、ごくた
まに、「秘密は墓場までもっていく」と親しい人に漏らしたりします。

 今ネットの世界で広がりつつある話題の一つが、Dappi 事件に「自民党の影
の大物(自民党の金庫番/自民党事務総長)」の元宿氏(1945年生76歳)が関
与しているのではないかという話です。すでに、検察による「任意の」事情聴
取を受けているそうですが、「本当のことは墓場まで持っていく」覚悟という
ことですので、自白するようなことはほとんど考えられません。否定仕切れな
い事実を検察から突きつけられた場合は、「黙秘」をつらぬくのではないでし
ょうか?

 衆議院選挙の投票日の前に事実が明らかになれば自民党は政権を失う可能性
がありますが、検察は、選挙期間中や国会開催中は動きませんので、その可能
性はほとんどなさそうです。

 ひとつの政党が政権を独占し続けるのではなく、5年毎くらいに第1党と第
2党が政権を交代しつづけるのであれば、大きな不正は起こりにくくなるでし
ょうが、野党が政権を奪い取っても2,3年でまた自民党政権になるだろう
と官僚等が思っていれば、どうしても面従腹背になってしまいます。
 
 衆議院選挙後は、少なくとも、元総理のA氏だけは政界退陣に追い込みたいも
のです。                        (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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