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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0742_2021/07/17 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.2075~2077  を発行しました。2つ再掲します。

 (1) 「ラッセルの英語」n.2077

  https://russell-j.com/beginner/reitan-a164.htm

 ラッセル英単語・熟語 ascendancy

★ ascendancy (also, ascendency【(n) 優位、優勢:支配】

* ascend (vt):(山や階段を)登る : (vi)上る,上がる;(物価が)騰貴する
* ascendant, ascendent (v):日の出の勢いの、優勢な
* ascending (adv.):上っていく,上昇的な
* ascent (n):登ること;情緒,昇進


1.ラッセルの用例

I am not thinking of 'shell shock', in which the connection with fear 
is obvious. I am thinking rather of the whole system of oppression and
cruelty by which dominant castes seek to retain their ascendancy..
[私は,恐怖との結びつきは明白であるところの,「砲弾ショック症(shell 
shock 戦争神経症の一つ)」のことを考えているわけではない。私は,むしろ,
支配階級が支配力を保持しようとするための(手段としての)あの抑圧と残酷
さの全体系のことを考えている。]
 出典:ラッセル『教育論』第2章「教育の目的」
      https://russell-j.com/beginner/OE02-130.HTM

With every step his weariness increases and the ascent grows more 
difficult.
[一歩進むごとに,疲労は増し,登攀(とうはん)は増々困難になる。]
 出典:『訳注ラッセル選』「登山家の努力」
           https://russell-j.com/beginner/SEL-P174.HTM


2.参考例

gain ascendancy over
[・・・より優位に立つ、・・・を支配する]
 出典:『究極の英単語 v.4 - 超上級の3000語』p.304

He slowly gained ascendancy over/in the group.
 出典: Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

If one group has ascendancy over another group, it has more power or
 influence than the other group.
 出典: Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learner's, new
 ed.


 (2)「ラッセルの英語」n.2076-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するもの

 https://russell-j.com/beginner/GENRON_SHUPPAN_JIYU.HTM

 ラッセル「言論出版の自由」
  牧野力(編)『ラッセル思想辞典』より

* 出典: Fact and Fiction, 1961, part II, chapt. 2 & 5

 下記は牧野力氏の要旨訳ですが、かなり手を入れました。なお、以下は 
Fact and Fiction 第二部の第2章と第5章から採取したと書かれています
が、最後の一行の原文が見つけられません。従って、「片手落ち」という
ような不適切な表現もありますが、修正できません。

 (諸)事実に関して論争があるような場合、一般市民のいかなる者も苦労し
ないで、真実を見つけ出すことが可能であるということは、民主主義において
必須の要素です。(また)そのためには、民主主義が知る権利とか、報道の自
由(freedom of the Press :「出版の自由」ではなく)を必要であることは、
西欧においては一般的に(幅広く)認識されています。官憲(authorities 政
府当局)は、ただ単に自分達が好まない(好ましくと思わない)との理由で、
情報を勝手に(at liberty)抑圧してはいけません。
 しかし、報道の自由は必要ですが、(それだけでは)十分ではありません。
重大な誤った報道を迅速に訂正する方法も存在しなければなりません。この目
的のためには、名誉毀損の仕組みは不十分です。その理由は、一つにはそれは
ゆっくりしたものであるからであり、一つには名誉毀損が適用できない場合が
いろいろあるからです。・・・
 "言われ損"や"泣き寝入り損"式の片手落ちの事象に無関心な社会では、真の
言論・出版の自由は育ちません。

(p.96: It is an essential elements in democracy that any member of 
the public should be able, without too much trouble, to find out the 
truth when where is a dispute as to facts. It is generally recognized 
in the West that this demands freedom of the Press. The authorities 
must not be at liberty to suppress information merely because they do
 not like it.
But freedom of the Press, though necessary, is not sufficient. There 
must be quick methods of correcting gross misstatements. For this 
purpose the machinery of libel actions is quite inadequate, partly 
because it is slow, partly because it is expensive, and partly because
 there are cases when it is inapplicable. ...)


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1842~1846
     
1) n.1842:ラッセル『私の哲学の発展』第5章 観念論への脇道 N.7
            https://russell-j.com/wp/?p=6496
 
2) n.1843: ラッセル『私の哲学の発展』第5章 観念論への脇道 N.8
            https://russell-j.com/wp/?p=6498

3) n.1844:ラッセル『私の哲学の発展』第5章 観念論への脇道 N.9
            https://russell-j.com/wp/?p=6501

4) n.1845:ラッセル『私の哲学の発展』第5章 観念論への脇道 N.10
            https://russell-j.com/wp/?p=6503

5) n.1846:ラッセル『私の哲学の発展』第5章 観念論への脇道 N.11
            https://russell-j.com/wp/?p=6505


■「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.1714j-1720j を投稿
 英 語 version : n.1714e-17120 を投稿

 一つだけ再録します。
  n.1715j ( July 12, 2021)
    https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1715.html

 「ヴェトナムにおける戦争犯罪」

 『ヴェトナムにおける戦争犯罪』と題する,ヴェトナムの情況とその含意に
ついて論じた私の著書が,1967年1月の初めにハードカバー版とペーパバック
版の両方で出版された。・・・
 この本は,いくつかの新聞のなかで,かなりの敵意がこめられた論評がなされ
た。それゆえ,ぺーパーバック版の方は出版して2週間以内に売れ切れ,米国で
も出版され,世界中で多くの言語に翻訳され出版されたことを知り,とてもうれ
しかった。

My book on the situation in Vietnam and its implications, called War 
Crimes in Vietnam, appeared early in January, 1967, in both cloth and
 paper editions. ... The book was reviewed with considerable hostility
 in some journals, so it was a pleasure to learn that the paperback 
edition was sold out within a fortnight of its publication and that 
the book has been published in the United States and translated and 
published in many languages throughout the world.
 Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3 chap. 4
 More info.:https://russell-j.com/beginner/AB34-230.HTM

<寸言>
 戦争には「戦争犯罪」がつきものです。戦場は異常な環境ですので、敵、味
方、どちらの側にも戦争犯罪は発生しがちです。そうして、お互い、「戦争犯
罪はなかった」ことにするための工作します。しかし、あまりにもひどい殺戮
行為が行われた場合には、「隠しきれなくなり」、暴露され、世界から批判を
あびることになります。
 ラッセルも、ラッセル平和財団の関係者をベトナムに派遣し、戦争の実態を
把握しようと努力します。その過程で米軍による残虐行為の数々を発見します。
 ベトナムが共産主義化されればその周辺国にも共産化が進んでしまうという
「ドミノ理論」によって、米軍は第二次世界大戦で投下されたものの2倍の爆
弾をベトナム投下するとともに、ベトコン(南ベトナム解放民族戦線の俗称)
の隠れ場となる森林やベトコン関係者の耕作地域破壊のために、枯葉剤がベ
トナム全土にまきちらしました。

 本書(『ベトナムの戦争犯罪』)が出された翌年にソンミ村の虐殺事件
(注:無抵抗の村民504人を無差別に射殺。米軍が支持を失う契機となった事
件で1968年3月16日に発生)が暴露され、世界に衝撃を与えました。ベトコン
が村にまぎれこんでいるので、村の全てを焼き尽くして相手に恐怖を与えると
いう作戦ですが、少数のベトコンを殺害するために多数の一般村民を虐殺する
ことになっても、「ベトコンを匿うからいけないのだ」と反論し、批判を無視
しました。イスラエルの空爆によって多数のアラブ市民が亡くなっても、「テ
ロリストを匿うからいけないのだ」と言って批判を無視するのと同じ態度です。
 ソンミ村虐殺事件についてご存知のない方は、下記のウィキペディアの記事
を参考にしてください。
ソンミ村虐殺事件(ウィキペディア)

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休み

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 編集後記 「ラッセルの容貌の変遷」と銘打って・・・
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 「ラッセルの容貌の変遷」と銘打って、ラッセルの生涯(1872.5.18-1970.
2.2)における容貌の変化が伺える写真(画像)の一覧表を下記のページに作
ってみました。
 https://russell-j.com/cool/br_appearance_change.html

 幼児の時はどんな人でもかわいく見えます(笑)。第一次大戦以後は、毎年、
その年に撮した写真がほぼ見つかりますが、それ以前は年代を特定できる写真
がずっと減ってしまいます。ラッセルは、1911年に初婚相手のアリスと別居し
ますが、その前年の1910年の写真を見ると「やつれ具合」がわかります。もち
ろん、Principia Mathematica という身を削る大著を完成してまもない頃です
ので、その疲労も加わっていることは確実です。

 簡単な凡例を書いておきます。

・年齢のところ(たとえば6歳)のところのリンクをクリックすると写真が拡
大されます。
・60歳のところの、「動画」のリンクをクリックするとラッセルがスピーチし
ているビデオが視聴できます。(ビデオについては、今後少しずつ追加してい
きます。)
・著作権の関係でまずそうなところは、「リンク」だけにしてあります。
 (例:71歳の写真)

 こういった容貌の変化がわかる画像一覧などを有名な女性について作ったら、
生存者に対してはセクハラになり、故人に対しては冒涜になりそうです。
                             (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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