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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
no.0725_2021/03/13 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)
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■ 目 次 ■
1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
2.ラッセルに関する記述や発言等
編集後記
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1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
n.2015〜2019 を発行しました。2つ再掲します。
(1) 「ラッセルの英語」n.2017
https://russell-j.com/beginner/reitan-r123.htm
ラッセル英単語・熟語 resurrect
★ resurrect【 (vt) ・・・をよみがえらせる,・・・を復活させる】
* resurrection (n):(大文字の Resurrection) キリストの復活;(最後の審判
の日における)全人類の復活;復活,復興,再流行
1.ラッセルの著書より
This is a real difficulty for those who believe in the resurrection of
the body, which is affirmed by the Apostles' Creed.
[これは使徒信条(Apostles' Creed)によってお墨付きを与えられている,肉体
の再生(蘇り/復活)を信じている人々にとって本当に難しい問題である。]
出典:ラッセル『宗教と科学』第5章「魂と肉体」
https://russell-j.com/beginner/RS1935_05-030.HTM
The Church believed that there is in the human body one indestructible
bone, which is the nucleus of the resurrection body.
[キリスト教会(カトリック教会)は,人体の中には復活(再生)する肉体の
核となる一つの(頑丈なため)破壊できない骨があると信じていた。]
出典:ラッセル『宗教と科学』第4章「悪魔研究と医学」
https://russell-j.com/beginner/RS1935_04-170.HTM
Both sun worship and moon worship have left their traces in
Christianity, since Christ's birth occurred at the winter solstice,
while his resurrection occurred at the Paschal full-moon. .
[太陽崇拝と月崇拝は、ともに、キリスト教にその痕跡をとどめている。とい
うのは、キリストの誕生は冬至に起こっているのに対して、キリストの復活は
過ぎ越しの祝い(復活祭)の満月の日に起こっているからである。]
出典:ラッセル『結婚論』第四章 「男根崇拝、禁欲主義および罪」
https://russell-j.com/beginner/MM04-020.HTM
2.参考
His poems resurrect the hyperbole found in some ancient Greek opuses.
[彼の詩は、古典ギリシアのいくつかの名作見られる誇張法をよみがえらせて
いる。]
出典:『究極の英単語v.4_超上級の3000語』p.267
It's a mistake to resurrect old quarrels.
出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.
If you resurrect something, you cause it to exist again after it had
disappeared or ended.
出典:Collin's COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
ed.
(2)「ラッセルの英語」n.2016-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するもの
https://russell-j.com/beginner/keijibatsu.htm
ラッセル「刑事罰」
From: Mortals and Others; American Essays, v.1
牧野力(編)『ラッセル思想辞典』所収
下記は牧野力氏による要旨訳(注:ただし、少し字句を修正)に原文を追加
したものです。ただし、要旨訳の2行目は別の段落にでてくるものが挿入され
ています。
なお、牧野氏は出典を Mortals and Others のn.60と誤記していますが、正
しくは n.51 の "On corporal punishment"(体罰について)です。
ラッセル著書解題
犯罪に対する怒りは自然な感情であり、その感情は人々に厳罰を課すること
が望ましいと考えさせるようにする。
文明社会ですら三百年前には、目をえぐったり、舌を切り落すことが珍らし
くなかったが、刑事罰の緩和で、犯罪自体も減った。
もし、体罰の目的が、体罰を加える人々に快感を与えるためのものではなく
、犯罪防止自体にあるならば、もっと科学的な態度が必要である。
暴力と野蛮とは、全体的にみて苛酷で残忍な形で、その見返りとして必ずや
暴力と野蛮を誘う。・・・
犯罪者は、心理学的かつ教育学的かつ社会学的かつ経学的な問題を提示する
(問題がいろいろからみあっている)。こういった困難な問題は、怒りで盲目
的になっている状態で取り扱うことはよくない。医者が患者の発病を怒れば治
療効果が上がるというわけではないのと同じである。体罰に対するすべての議
論は、科学的理解からではなく、怒りから生じている。人間がより科学的にな
るにつれ、そういった野蛮な行為は許されくなるであろう。
( Indignation against crime is a natural emotion and causes men to
think that severe penalties are desirable. But if the object is to
prevent crime, not merely to give pleasure to those who inflict
punishment, a more scientific attitude is desirable. All violence and
brutality tend to provoke violence and brutality in return, not
necessarily in the form of direct revenge, but rather in the form of
general harshness and cruelty. A physician would not cure his patients
more effectually if he were angry with them for being ill, and the
criminal law is not more effective when it is inspired by anger
against the criminal. The criminal presents a problem, psychological,
educational, sociological and economic; this difficult problem is not
best handled in a state of blind rage. All arguments for corporal
punishment spring from anger, not from scientific understanding.
As men become more scientific, such barbaric practices will be no
longer tolerated.)
■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1758〜1762
1) n.1758:ラッセル『宗教と科学』第8章 宇宙の目的 n.6
https://russell-j.com/wp/?p=6169
2) n.1759:ラッセル『宗教と科学』第8章 宇宙の目的 n.7
https://russell-j.com/wp/?p=6172
3) n.1760:ラッセル『宗教と科学』第8章 宇宙の目的 n.8
https://russell-j.com/wp/?p=6175
4) n.1761:ラッセル『宗教と科学』第8章 宇宙の目的 n.9
https://russell-j.com/wp/?p=6178
5) n.1762:ラッセル『宗教と科学』第8章 宇宙の目的 n.10
https://russell-j.com/wp/?p=6184
■「ラッセルの言葉366_画像版」
日本語 version : n.1588j-1594j を投稿
英 語 version : n.1588e-1564e を投稿
一つだけ再録します。
n.1594j ( Mar. 13, 2021)
https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1594.html
「政治家の理想主義」
理想主義として通っているものの多くは,偽装された憎悪か,あるいは偽装
された権力欲(権力欲の偽装)です。人間の大集団が一見気高い(高邁な)動
機によってゆり動かされるのを見る時,その動機の下にあるものを見て,そう
いった動機をこのように効果的なものにしているのは何んだろうと自問したほ
うがよいでしょう。私が試みてきたような心理学的探究が実行に値するのは,
一部分は,見かけだおしの気高さに騙されることがきわめて容易だからです。
結論として私が言いたいのは,もし私の言ったことが正しければ,世界を幸福
にするために必要とされる主要なものは知性であるということです。そして,
これは,結局,楽観主義的な結論です,なぜなら,知性は既知の教育方法で育
成できるものだからです。
Much that passes as idealism is disguised hatred or disguised love of
power. When you see large masses of men swayed by what appear to be
noble motives, it is as well to look below the surface and ask
yourself what it is that makes these motives effective. It is partly
because it is so easy to be taken in by a facade of nobility that a
psychological inquiry, such as I have been attempting, is worth
making. I would say, in conclusion, that if what I have said is
right, the main thing needed to make the world happy is intelligence.
And this, after all, is an optimistic conclusion, because intelligence
is a thing that can be fostered by known methods of education.
Source: What Desires Politically Important? 1950
More info.: https://russell-j.com/beginner/0944WDPI-160.HTM
<寸言>
政治家の語る理想主義はうさんくさいものが多いですが、そんな理想主義
(たとえば、河野大臣の原発ゼロあるいは脱原発)さえも、閣僚になれば政府
の方針(原発は重要なベース電源)に従い、お蔵入りとなります。
一方、丸川五輪(オリ・パラ)大臣は、結婚して大塚になっても丸川を名乗
っているので、夫婦別姓あるいは選択制に賛成しているのではないかと思いき
や、夫婦別姓に反対するように自民党の地方議員に働きかけています。それを
問われると、政府の方針(男女共同参画社会の実現、夫婦別姓についても世論
の動向にあわせて前向きに検討)に従うと答えています。つまり、そういった
反対運動は閣僚になる前にやったことだから問題なしとのことです。
閣僚になって自説と反対の政府方針に従う議員の皆さんも、自分は絶対に変
節せず信念をまげないことを選挙演説で強調します。政治家の信念は主張する
ことに意義があるのであって実行することに意義があるのではない(オリンピ
ックの精神?)と言っているようなものです。
政治家の発言の何を信じたらいいのかよくわかりません。「信じなさい、信
じる者は救われる」と言うのなら、宗教家に転職したほうが良さそうです。
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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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今回もお休みです。
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編集後記 「接待天国(汚職天国?」)の総務省
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接待は総務省だけでなく、他の省庁も似たりよったりかも知れませんが、
総務省は届け出が必要とされている会食をほとんど事前に届け出をしていな
かったということが明らかになりました。以前だったら、内部に調査委員会を
設け、適度に実態を明らかにして関係者を戒告処分して終わりということで、
ほとんど大事に至りませんでした。
しかし、最近は、適当に処理をしようとすると、週刊文春が「文春砲」(ス
クープ)を連発し、すぐに嘘がばれてしまっています。また、関係者の録音デ
ータなどもよく公開されており、弁解のしようがなく、時の政権も大きな影響
を受け続けています。
1998年の大蔵省(現・財務省)の接待汚職事件(いわゆるノーパンしゃぶし
ゃぶ事件)の反省から国家公務員の厳しい倫理規程が定められましたが、最近
は有名無実となっているようです。
東北新社の違法接待問題も通常だったらうやむやになっていたでしょうが、
菅首相の息子が深く関与していたことがわかり、菅首相への痛恨の一打になり
ました。ところが、NTTによる総務省への接待のほうがもっと規模が大きく、
政務三役及び総務省の多数の幹部への接待が繰り返されてきたことがわかって
しまいました。
関係者のみなさんはいろいろ「弁解」をしていますが、一番いただけないの
は、高市早苗総務大臣(当時)の弁解です。「会食は接待ではなかった」「大
臣も副大臣も通信事業の許認可に直接関わることなどない;NTTに関わる許
認可の多くは総務相ではなく局長決裁である」と言い出す始末です。
総務省内部での決裁権限は担当局長にあるとしても、法律上の権限は大臣に
あり、また、局長の人事権が大臣にある以上、局長に自分(大臣)の意向を伝
えれば、一部の例外を除いて、みな大臣の意向に従います。
自分の都合によって、大臣には権限があまりないと言ったり、逆のことを言
ったり、まことに政治家の話はまゆつばものです。 (松下彰良)
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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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