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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
no.0723_2021/02/27 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)
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■ 目 次 ■
1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
2.ラッセルに関する記述や発言等
編集後記
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1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
n.2006〜2009 を発行しました。2つ再掲します。
(1) 「ラッセルの英語」n.2006
ラッセル英単語・熟語 malign
★ malign [ (vt) ・・・を中傷する.・・・の悪口を言う | (adj.) 有害な
,悪意のある || 変化形 : maligns , maligning , maligned]
* malignant (adj.):悪意のある,敵意のある;有害な
* malicious (adj.):悪意のある,敵意のある,意地悪い
1.ラッセルの著書から
Men who live on islands have been much maligned by those who live on
continents, and as the latter are the majority they have made their
case heard more effectually than has been possible for the minority.
[島(国)に住む人々は,大陸に住んでいる人々からこれまでずっと悪口を言われ
続けてきた。そして大陸の住民は多数派であるため,彼等(大陸の住民)は自
分たちの主張(の論拠)を,少数派である島国の住民よりもずっと効果的に世
の中に受け入れさせてきた。]
出典:ラッセル『アメリカン・エッセイ集』の中のl「島国根性について」
https://russell-j.com/INSULAR.HTM
Very few people can resist saying malicious things about their
acquaintances, and even on occasion about their friends; yet when
people hear that anything has been said against themselves, they are
filled with indignant amazement.
[知人について,時には友人についてさえ,意地悪いことを言わずにいられる人
は,実に少ない。それにもかかわらず,人は,誰かが自分の悪口を言ったという
ことを耳にすると,怒りと驚きでいっぱいになる。]
出典:ラッセル『幸福論』第1章「不幸の原因」
https://russell-j.com/beginner/HA18-020.HTM
2.参考
Strangely, the newspaper maligned the government's innocuous
communique.
[奇妙なことに、その新聞は政府の当たり障りのない公式声明を中傷した。]
出典:『究極の英単語<SVL> Vol.4 超上級の3000語』p.214
She feels she has been much maligned by the press.
出典:Oxford Advanced Learner's Dictionary, 8th ed.
If you malign someone, you say unpleasant and untrue things about
them.
出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
ed
(2)「ラッセルの英語」n.2008-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するもの
https://russell-j.com/beginner/keizaiteki-jiyu.htm
ラッセル「経済的自由」
Source: Fact and Fiction, 1961, Part II, chap.1: What is Freedom?
牧野力(編)『ラッセル思想辞典』所収
下記は牧野力氏による要旨訳(注:ただし、少し字句を修正)に原文を追加
したものです。
経済的自由の問題は、は現代における最も緊迫した論争の種であり、完全な
自由放任主義は(形式上)最も自由な制度であるが、徐々に、それを支持する
意見は減ってきている。極端な無政府主義者は殺人や窃盗に対する自由を擁護
するが、刑事犯を無拘束で放置すれば、一般市民の生活は甚だ不自由になると
、大部分の人が認識している。英国の初期の産業主義はは、児童の無制限労働
を認めていたが、ついには、社会の良心に衝撃を与えた。 ・・・。
正当な考え方に基づく経済的自由とは、経済的分野で誰でも自分の思い通り
に何でもやれるということにあるのではなく、むしろ、公共の利益を甚だしく
無視しない限り、いかなる者も経済的束縛を受けないことにある。これは、実
際上、もし法律に従いかつ働く意志があるのであれば、その者を餓死させては
ならないということを意味している。(しかし、)自由放任主義はこの結果
(成果)を保障(確保)することはできない。社会主義はこの経済的自由の保証
(確保)を求めて来たが、ソ連型の社会主義(共産主義)は、資本主義の最も
無慈悲な時代に資本主義によってなされてきた成果(結果)よりも、もっとこ
の結果を破壊してしまう。指導者や官憲が気に入らない労働者から配給手帳を
取り上げたり、強制労働収容所に入れたりするからである。
英国の賃金労働者は、逆に、経済的自由を増大させうる社会主義を採用して
きた。
真に自由を愛好する人々が、資本家の自由を減らし、勤労者を餓死させない
ことを歓迎すべきものと考えるのは、 資本家は強盗同様少人数で、労働者は
圧倒的に多いゆえ、当然、後者の自由を保証すべきだからである。 とはいえ
、英国で経済的自由が達成されたと言うつもりはない。
( Economic freedom is a matter which raises some of the most acute
controversies of our time.
It used to be thought obvious that complete laissez-faire is the
system under which there is most freedom, but gradually opinions has
changed in this respect. Extreme anarchists advocate freedom for
murderers and thieves, but most of us realize that we should have far
less freedom if criminals were in no way restrained. Early
industrialism in England, which allowed unrestricted child labour, in
the end shocked the conscience of the community. As regards the adult
wage-earner also, it was realized that, so long as trade unions were
illegal, his liberty consisted only in being free to choose between
employer's terms and starvation. This form of liberty, oddly enough,
was not greatly valued by those who enjoyed it.
Economic liberty rightly conceived does not consist in allowing
anybody to do anything he likes in the economic sphere, but consists
rather in freeing a man from economic compulsion so long as his
behaviour does not flagrantly disregard the public interest. This
means, in effect, that if a man is law-abiding and willing to work he
must not be allowed to starve. Laissez-faire cannot secure this
result. It has been hoped that Socialism would achieve it, but
Socialism in the Russian form does far more to destroy it than was
done by capitalism even in its most ruthless days.
A Russian worker whom the authorities dislike can be deprived of his
ration book. If this is thought an insufficient punishment, he can be
removed to a concentration camp. I do not think that there has ever
in past history been so little freedom anywhere as these was in
Stalin's Russia.
In England, on the contrary, only those forms of Socialism have been
adopted which tend to increase the economic freedom ought to welcome
this result in spite of the lessened freedom of capitalists. For the
capitalists, like the burglars, are a minority, and are restrained for
the sake of the freedom of the majority. But I will not pretend that
the problem or economic freedom has as yet been fully solved either
in Britain or elsewhere.)
■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1749〜1752
1) n.1749:ラッセル『宗教と科学』第7章 神秘主義 n.7
https://russell-j.com/wp/?p=6137
2) n.1750:ラッセル『宗教と科学』第7章 神秘主義 n.8
https://russell-j.com/wp/?p=6142
3) n.1751:ラッセル『宗教と科学』第7章 神秘主義 n.9
https://russell-j.com/wp/?p=6145
4) n.1752:ラッセル『宗教と科学』第7章 神秘主義 n.10
https://russell-j.com/wp/?p=6148
■「ラッセルの言葉366_画像版」
日本語 version : n.1574j-1580j を投稿
英 語 version : n.1574e-1580e を投稿
一つだけ再録します。
n.1575j ( Feb. 22, 2021)
https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1575.html
「二度あることは三度ある − 離婚へ」
ケンブリッジ大学のトリニティ・コレッジは,私に対し5年任期の講師職へ
就任するよう要請してきた(招聘した)。・・・。その講師職には大学評議員
の資格と学内での居住権がついていた。・・・部屋(研究室兼居室)はまった
く気持ちよいものであった。・・・。
しかし,ピーター(妻)とコンラッド(次男)をどこに住まわせるかという問
題が残っていた。ケンブリッジは,信じがたいほど住宅難であり,当初は下宿屋
の汚らしい部屋を見つけるのがせいぜいだった。私はコレッジ内でぜいたくに
暮らしているのに,ピーターとコンラッドは,食事も十分与えられず,みじめな
状態だった。私は,バーンズに対する訴訟から金が入ってくるめどがたつやい
なやケンブリッジに一軒の家を購入し,私達は,しばらくの間そこで暮らした。
Trinity College had invited me to a five year lectureship and I had
accepted the invitation. It carried with it a fellowship and a right
to rooms in College.I went to Cambridge and found that the rooms were
altogether delightful ...
But the problem of housing Peter and Conrad remained. Cambridge was
incredibly full, and at first the best that I could achieve was
squalid rooms in a lodging house. There they were underfed and
miserable, while I was living luxuriously in College. As soon as it
became clear that I was going to get money out of my lawsuit against
Barnes, I bought a house at Cambridge, where we lived for some time.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB31-020.HTM
<寸言>
まだ第二次世界大戦が終わらない1944年6月に英国に帰国したラッセルは、
1872年生まれなのですでに72歳でした。しかし、亡くなったのは1970年2月2日
(97歳8ヶ月)ですので、その後25年以上生きており、長い「晩年」の始まり
(波乱の人生の第3幕?)でした。
ラッセルは、米国滞在中に、ホワイトヘッド夫妻から1944年1月13日付けの
手紙を受け取っており、次のように書かれていました。
「私達(ホワイトヘッド夫妻)は,今ちょうど,ケンブリッジ大学トリニティ・
コレッジ評議会の議事録で,あなたがフェローと講師の地位に再任されたこと
を知りました。その議事録は,その決定が全員一致であったことを強調してい
ます。」
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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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今回もお休みです。
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編集後記 「怒りのコントロール(anger management)ができず・・・」
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今週、何人かの方々が強い怒りを表している姿が報道されましたが、特に
注目されたのは、菅首相、高須クリニック院長のお二人です。高須院長の方は
怒りのコントロール(anger management)ができず、激怒しておられました。
菅首相の怒り爆発は、NHK初めマスコミ各局で報道されたので、皆さんも視
聴されていることでしょう。関東地方の1都3県を除いて緊急事態を2月末に
解除するとの発表を昨夜行うということなので、当然記者会見をするとマスコ
ミ各社が待ち構えていましたが、急遽とりやめになってしまいました。
山田内閣広報官への違法接待(1回一人7万円以上!)が国会でも追求され
ている中、山田広報官が司会を仕切る首相会見を開くわけにはいかないと官邸
が考えたというのは間違いないでしょう。
記者からの「記者会見を開かないのは、山田広報官の高額の違法接待が判明
したことが影響しているのか」といった質問が重なり、菅首相もとうとう「決
壊」してしまいました。
もっと「素直に」激怒している姿を見せたのは、高須クリニック院長のほう
です。こちらは「不正行為」というより、「犯罪的行為」が関係していること
から各社が報道していますのでご覧になっていると思いますが、ご覧になっ
ていない場合は次のページでご覧ください。
https://youtu.be/SBt1898efTA (松下彰良)
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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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