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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0707_2020/10/31 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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     ■ 目 次 ■
          

 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.1929〜1933  を発行しました。2つ再掲します。

 (1) ラッセル英単語・熟語 outcast
  https://russell-j.com/beginner/reitan-o070.htm

★ outcast【(n) 追放された人;浮浪者;のけ者】

1.ラッセルの例

Owing to all these differences of outlook a person of given tastes and
 convictions may find himself practically an outcast while he lives in
 one set, although in another set he would be accepted as an entirely 
ordinary human being.
[以上のような物の見方の相違により,ある特定の趣味や信念の持ち主は,ある
集団内で暮らしているときはほとんど追放者であると思うかもしれないが,別
の集団内では,まったく普通の人間として受け入れられる。]
 出典:ラッセル『幸福論』第9章「世論」
     https://russell-j.com/beginner/HA19-010.HTM

Closely allied with this feeling is the fear of becoming an outcast 
from the herd.
[こうした感情と密接に結びついているのは、仲間たちからのけ者にされはし
ないかとうい恐怖である。]
 出典:ラッセル『幸福論』第7章「罪の意識」
     https://russell-j.com/beginner/HA17-020.HTM


2.参考例

an outcast from society
[社会から追放された人]
 出典:『究極の英単語 v.4 - 超上級の3000語』p.154

People with the disease were often treated as social outcasts.
 出典:Oxford Advanced Learner's Dictionary. 8th ed.

All of us felt like social outcasts.
 出典: Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learner's, new
 ed.


 (2)「ラッセルの英語 」n.1931-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するもの)
 
   https://russell-j.com/beginner/kyoiku_mokuteki.htm
 
  バートランド・ラッセル「教育の目的」
   出典:牧野力(編)『ラッセル思想辞典』
   Source: Education and the Social Order, 1932, chapt. 2: 
        The negative theory of education

 以下は牧野力氏による要旨訳(ただし、少し字句を修正)に英文(原文)を
添付したものです。


 今日、教育の目的について、三つの説があり、それぞれ擁護者がいる。

 第一の説: 成長の機会を提供し、有害な影響を除くこと
 第二の説: 教育によって個性を最大限に伸ばすこと
 第三の説: 教育の目的は、個人と地城社会との関連において考えるべきで
あり、有用な市民を育てること

 第一は最も新しい、第三は最も古い。第二と第三は、教育は何か積極的なも
のを与えることができるという点で共通の見方をしている。実際、教育は三者
のどの一つだけを指導原理としても不十分であり、実際の教育組織は、三者す
べてを種々の割合で混合している。
 正当な選択は、三者間の程よい均衡にあると思う。第一は感情に関し比較的
多くの真理を含み、教育におけるかなり進歩的な思想を支配しているが、知的
で技術的な訓練い関しては消極的である。

( Three divergent theories of education all have their advocates in 
the present day.
Of these the first considers that the sole purpose of education is to
 provide opportunities of growth and to remove hampering influences.
The second holds that the purpose of education is to give culture to 
the individual and to develop his capacities to the utmost.
The third holds that education is to be considered rather in relation 
to the community than in relation to the individual, and that its 
business is to train useful citizens.
Of these theories the first is the newest while the third is the 
oldest. The second and third theories, which we considered in the 
preceding chapter, have in common the view that education can give 
something positive, while the first regards its function as purely 
negative.
No actual education proceeds wholly and completely on any one of the 
three theories. All three in varying proportions are found in every 
system that actually exists. It is, I think, fairly clear that no one
 of the three is adequate by itself, and that the choice of a right 
system of education depends in great measure upon the adoption of a 
due proportion between the three theories.
For my part, while I think that there is more truth in the first 
theory, which we may call the negative view of education, I do not 
think that it contains by any means the whole truth. The negative view
has dominated much progressive thinking on education It is part of the
 general creed of liberty which has inspired liberal thought since the
 time of Rousseau. Oddly enough, political liberalism has been 
connected with the behef in compulsory education, while the belief in
 freedom in education exists in great measure among Socialists, and 
even Communists. Nevertheless, this belief is ideologically connected
 with liberalism, and has the same degree of truth and falsehood that 
belongs to the conception of liberty in other spheres.
The negative theory of education, therefore, while it has many 
important elements of truth, and is largely valid so far as the 
emotions are concerned, cannot be accepted in its entirety as regards
 intellectual and technical training. )


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1672〜1676
     
1) n.1672:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.20
        https://russell-j.com/wp/?p=5851
         
2) n.1673:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.21
            https://russell-j.com/wp/?p=5855      

3) n.1674:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.22
            https://russell-j.com/wp/?p=5859

4) n.1675:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.23
            https://russell-j.com/wp/?p=5862

5) n.1676:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.24
            https://russell-j.com/wp/?p=5865


★「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.1455j-1461j を投稿
 英 語 version : n.1455e-1461e を投稿

 一つだけ再録します。
  n.1456j (Oct. 26, 2020)
   https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1456.htm

 「猫と鼠の倫理学」

 猫は鼠に同情心(思いやり)を持たない。ローマ人は象以外の動物に対しては
まったく同情心を抱かなかった。ナチスはユダヤ人に対しては同情心をまった
く持たなかった。スターリンは富農に対してまったく同情心を抱かなかった。
同情心(思いやり)に限界がある場合には,善の概念にもそれに対応した限界
が存在している。・・・こうしたことの全ては、猫と鼠の倫理学である。
(注:支配する者は支配されるものに同情心を持たない。)

The cat has no sympathy for the mouse; the Romans had no sympathy for 
any animals except elephants; the Nazis have none for Jews, and Stalin
 had none for kulaks. Where there is limitation of sympathy there is a
 corresponding limitation in the conception of the good... All these 
are cat-and-mouse ethics.
 Source: Power, a new social analysis, 1938, by Bertrand Russell
More info.:https://russell-j.com/beginner/POWER15_250.HTM

<寸言>
 だが、権力者は国民に慈悲心を持っているふりをする。当然のこと、政府の
宣伝力は絶大で、時の権力者に騙され、期待する。 

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 「ラッセル落ち穂拾い」
   https://russell-j.com/beginner/ochibo-2020.htm#r2020-06

★福島智『ぼくの命は言葉とともにある』(致知出版社、2015年5月刊)
* 福島智(ふくしま・さとし、1962〜 ):本書は、9歳で失明、18歳で
  聴力を失った福島智氏が東大教授となり考えてきたことを記述した本。

(p.222から) 例えば有名な幸福論の著作の一つに、二十世紀を代表する英国
の論理学者,哲学者であるバートランド・ラッセルの「幸福論」があります。
哲学者の著作ですが、非常に日常的な記述の多い読みやすい本です。 では、
ラッセルは幸福をどう捉えているでしょうか。彼は「幸福な人」について、 
次のように述べています。
「たいていの人の幸福にはいくつかのものが不可欠であるが、それは単純なも
のだ。 すなわち、食と住、健康、愛情、仕事の上の成功、そして仲間から尊
敬されることある。」

 天才哲学者が述べている内容にしては、これはなんだか肩すかしをくらった
ような 感じがする主張です。確かにこれだけの条件がそろっていれば、相当
幸福な人だと言えるでしょう。 しかし、現実にはこれらがすべてそろってい
る人はなかなかいないでしょう。にもかかわらず、「たいていの人の幸福には
いくつかのものが不可欠であるが、それは単純なものだ」としてこれらが位置
づけられてしまうとほとんどの人にとって幸福になるのはかなりの難題という
ことになりそうです そして、ラッセルは次のようにも述べています。
「幸福な人とは、客観的な生き方をし、自由な愛情と広い興味(注:関心/好
奇心)を持っている人であ る。また、こういう興味と愛情を通して、そして
今度は、それゆえに自分が他の多くの人びとの興味と愛情の対象にされるとい
う事実を通して、幸福をしかとつかみとる人である。」

 「興味と愛情」をキーワードにしたこの主張も、常識的な内容ですが、それ
を持つこ と自体がなかなか大変なのではないかと思います。ただ、このラッ
セルの主張で私が 面白いと思うのは、「客観的な生き方」というフレーズで
す。これについて、 彼はあまり明確に説明をしていませんが、自分自身を含
め、さまざまなものごとを冷静に見つめるというような意味で使っているので
はないかと思います。・・・。

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 編集後記 学術会議の会員に偏りって本当?(所属、地域、年齢、男女)
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<お笑い「スカ」劇場(大学に偏り、地方出身者、若手及び女性が少ない)>

 学術会議の会員に(所属、地域、年齢、男女等)偏ってるって本当ですか?

 菅総理、ご本心を!?

 1)大学に偏り → 私の母校の法政大学出身者がいない!
 2)地方に偏り → 私の故郷の秋田出身者がいない!
 3)女性が少ない → これはつけたしで言いました(私は理屈っぽい女性が
  嫌いです!  私の妻は控えめで常に3歩下がっています。)

 実際は、東大所属は28%から17%に減少!/関東地方在住者は10%減少/女性
会員が少ないと言っているのに、菅総理はその加藤陽子教授を落としている/
東京慈恵医科大学からは1名しか会員がでていないのに落としている・・・自
分の言ってること理解していない?】

 総理の主張と逆のことばかりやっているように見えますが・・・?

 刑事が取調室で菅総理を詰問し、

 「もう、本当のことを吐きなさい! 楽になるよ、独裁者呼ばわりされて
  あなたも苦しいでしょう」

 お母さんから、カツ丼の差し入れです。まず食べなさい!

 (ウっとなり、)

 「はい、6人は、安倍政権の時に、政府の方針に文句を言っていた人たち
  です。私は安倍内閣を引き継いでおり、この件も言われてました・・・」
                             (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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