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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0690_2020/06/27 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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     ■ 目 次 ■
          
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
 編集後記

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(1) ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.1844〜1847  を発行しました。2つ再掲します。


 (1) ラッセル英単語・熟語  deplore
     https://russell-j.com/beginner/reitan-d133.htm

★ deplore【(vi)(人の死などを)悼む;〜を嘆く,〜を深く悲しむ;残念に思
う;〜を非難する 】

1.ラッセルの用例

<用例1>
But when disaster is impending, no excuse for sitting still can be 
valid. The intelligent will have to shed their scepticism, or share 
responsibility for the evils which all deplore.
[破滅が切迫している時には,それでもなお傍観するいかなる口実も正当な根拠
を持たない。インテリ層は,彼らの懐疑主義から脱却し,全ての人々が嘆き悲し
んでいる悪についての責任を分担しなければならない。]
 出典:ラッセル『アメリカン・エッセイ集』の中の「不確実性の時代」
     https://russell-j.com/MODERN-U.HTM

<用例2>
You may have observed a recent tendency to deplore the humdrum 
uniformity of life in the suburbs of our great metropolis.
[すでにお気づきだと思いますが、近年わが国の大都市の近郊では、生活が干
篇一律で退屈なことをなげく傾向があります。]
 出典:ラッセル(作)『(小説)郊外町の悪魔−または「恐怖製造所」ほか』の
中の「郊外町の悪魔」
     https://russell-j.com/cool/45T-01.HTM

<用例3>
Up to a point it is, of course, normal, and not to be deplored; it is 
only in its excesses that it becomes a grave evil.
[もちろん,しれ(ナルシシズム)は,ある程度まではノーマルであり,嘆かわし
いことではない。それ(ナルシシズム)が重大な悪徳となるのは,度が過ぎた
場合のみである。]
 出典:ラッセル『幸福論』第1章「不幸の原因」
     https://russell-j.com/beginner/HA11-030_2.HTM


2.参考例

<参考例1>
I deplore this senseless use of violence.
[私はこのような愚かな暴力の行使を残念に思っている (← 遺憾に思ってい
る)。]
 出典:『英単語ターゲット1900』p.211
      https://russell-j.com/MODERN-U.HTM

<参考例2>
We deplore the mayor's lack of accountability.
[市長が説明責任を果たしていないことは残念に思う(←遺憾に思う)。]
* 『究極の英単語』では「遺憾に思う」と訳されているが、「遺憾に思う」に
は嘆いている気持ちがあまり含まれておらず、訳語としてはあまり適切では
ない。
 出典:『究極の英単語−超上級の3000語』p.119

<参考例3>
I deplore the wasting of food in developed countries.
[私は先進国で食糧が無駄にされていることを残念に思う。]
 出典:『新版完全征服 データベース5500 合格 英単語・熟語』p.305

<参考例4>
One must deplores their violent behaviour.
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

<参考例5>
If you say that you deplore something, you think it is very wrong or
 immoral.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed


 (2)「ラッセルの英語」n.1844-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するものです。

   https://russell-j.com/beginner/KAGAKUTEKI-SEISIN_SHUKAN.HTM

 ラッセル「科学的精神の習慣」
  出典:牧野力(編)『ラッセル思想辞典』
  
* Source: Sceptical Essays, 1928, chap. 3: Is Science Superstitious?

(要旨訳です。)
 現代生活は、一方で、科学上の発明や発見のお陰で日常生活の慰安や娯楽を
得、他方で、科学的な物の見方と結びついた精神的習慣を身につけ、それが過
去三世紀の間に少数の天才から多くの階層の人々に広まった。科学のこの二つ
の働きは相互に結びついている。・・・
( Modern life is built on science in two respects. On the one hand, we
 all depend upon scientific inventions and discoveries for our daily
 bread and for our comforts and amusements. On the other hand, certain
 habits of mind, connected with a scientific outlook, have spread 
gradually during the past three centuries from a few men of genius to
 large sections of the population. These two operations of science are
 bound up together when we consider sufficiently long periods, but 
either might exist without the other for several centuries. ...)

 科学的な見方は、善きにつけ、悪しきにつけ、人類にとって重要なものだが
、科学的な見方それ自体は、芸術的な見方と同様に二面性をもっている。創作
者と鑑賞者とは、人が異なる(別人である)。科学的な創作者(新発見をする
科学者)は、全ての他の創作者同様にある種の情熱に鼓舞されることが多く、
その情熱は創作者に主知主義者的表現を与え、証明されない信仰であるがその
信仰なしには創作が果せないものである。鑑賞者にはこの種の信仰を必要とし
ない。・・・
( The scientific outlook, therefore, is a matter of importance to 
mankind, either for good or evil. But the scientific outlook itself is
 twofold, like the artistic outlook. The creator and the appreciator
 are different people and require quite different habits of mind. 
The scientific creator, like every other, is apt to be inspired by 
passions to which he gives an intellectualist expression amounting to
 an undemonstrated faith, without which he would probably achieve 
little. The appreciator does not need this kind of faith; he can see 
things in proportion and make necessary reservations, and may regard 
the creator as a crude and barbaric person in comparison with himself.
 ...

 文明の普及につれ、かつ、因習的になるにつれ、鑑賞者の精神的習慣が創作
者に成るかも知れない人々を征服しがちで、創造力が薄れ、その結果、当面の
文明がビザンチン的に固定化し、新しい生命力を失い、回顧的になる。
( As civilisation becomes more diffused and more traditional, there 
is a tendency for the habits of mind of the appreciator to conquer 
those who might be creators, with the result that the civilisation in
 question becomes Byzantine and retrospective. ...)


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1587〜1591

1)n.1587:R『権力−その歴史と心理』第18章 権力を手懐けること,n.1
         https://russell-j.com/wp/?p=5539
         
2)n.1588: R『権力−その歴史と心理』第18章 権力を手懐けること,n.2
        https://russell-j.com/wp/?p=5542

3)n.1589: R『権力−その歴史と心理』第18章 権力を手懐けること,n.3
            https://russell-j.com/wp/?p=5546

4)n.1590: R『権力−その歴史と心理』第18章 権力を手懐けること,n.4
         https://russell-j.com/wp/?p=5549

5)n.1591: R『権力−その歴史と心理』第18章 権力を手懐けること,n.5
         https://russell-j.com/wp/?p=5553


★「ラッセルの言葉_画像版」

 日本語 version : n.1329j-1335j を投稿
 英 語 version : n.1329e-1335e を投稿

  一つだけ再録します。
      https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1333.html

 「恋をすると・・・」

 多くの人は,恋をすると,世間から逃れるためのささやかな安息所を捜し求め
る。そこでは,感心すべきでないのに感心し,賞賛される価値がないのに賞賛さ
れることを確信していられる。多くの人びとにとって,家庭は真実からの避難
所である。つまり,彼らは,恐怖心を持ち,臆病であるため,そのような感情を忘
れさせてくれる仲間づきあいを楽しむようになるのである。彼らは,賢明でな
い母親から昔得たものを妻に求める。そのくせ,妻が夫のことを大きな子供だ
とみなすと,驚く。

Many people when they fall in love look for a little haven of refuge 
from the world, where they can be sure of being admired when they are
 not admirable, and praised when they are not praiseworthy. To many 
men home is a refuge from the truth: it is their fear and their 
timidities that make them enjoy a companionship in which these 
feelings are put to rest. They seek from their wives what they 
obtained formerly from an unwise mother, and yet they are surprised
 if their wives regard them as grown-up children.
Source: The Conquest of Happiness, 1930, Chap.11:Zest
 More info.: https://russell-j.com/beginner/HA23-040.HTM

<寸言>
 お互いほめあっていれば平和であり、他人に迷惑をかけなければ問題はな
い。まったくの私事であればそうであるが、社会に関わることは個々の家庭内
では意見の一致をみてウィンウィンであっても、世間の他の人々に災難をもた
らしていることも少なくない。そうして政治の出番であるが、政治家も利権を
求める者も少なくない。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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★吉田善貴「テレワークによる余暇を知的に遊べ!−ラッセル『怠惰への讃歌』
 「BLOGOS」 2020.06.23 アップロード (R落ち穂拾い−初級篇)

 株式投資をはじめて10年ほど経った30代初めの頃、ふと疑問が生じた。同世
代と比較すれば、たしかに平均を上回る富を得られたかもしれない。でもそれ
で幸せになれたかというと、何かおかしい気がする…。
 そんな時に「幸福論」と名の付く本を片っ端から読み、バートランド・ラッ
セル(1872〜1970)「幸福論」の一節に、なるほど!と思ったものだ。
「典型的な現代人が金で手に入れたがっているものは、もっと金をもうけるこ
とで、その目的はと言えば、見せびらかし、豪勢さ、これまで対等であった人
たちを追い越すことである。」(「幸福論」第三章 競争より)
 この「幸福論」はラッセルが1930年に発表したものだが、1932年のエッセイ
「怠惰への讃歌」に続きのような話があった。
 
 ・・・以下、下記のURLをクリックして閲覧してください。
 https://blogos.com/outline/466682/

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 編集後記 今週の3つの小話 −「買収資金の出所(河井議員)」「ボルト
ン氏による暴露本」「ベストセラー『女帝小池百合子』」
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★小話1:「買収資金の出所(河井議員)」

 自民党は河井議員夫妻に選挙用資金として1億5千万を渡しているが、今の
ところ河井議員が使った買収資金は自民党からもらったお金ではなく、自前の
お金だと言っている。自前で2,500万円を出したとはとても思えないが、河井
議員があくまでもそういうなら、そのお金をどうやって工面したのか、河井議
員は具体的に説明しなければならない。
 一方自民党は、河井議員に1億5千万渡したこと自体は問題なく、支出は河
井議員の問題としている。しかし、そのお金は政党交付金(税金)から出てい
るであろうことから、説明責任を果たしていない。


★小話2:「ボルトン氏による暴露本」

A.:「首都ワシントンにある連邦地方裁判所は20日、出版前の書籍がすでに数
十万部世界中に配布されており、機密の漏えいは防げないなどとして、出版差
し止めを退ける判断を示した。」

B.「今回の裁判所の判断では「ボルトン氏は秘密保持の契約に違反し、機密
情報を開示することにより国家安全保障を脅かす可能性が高い」として、ボル
トン氏が今後、民事、刑事双方で責任を問われる可能性も指摘している。」

(A+B)→ 両者とも糾弾すればよい。米国民が「トランプの真実」を知ること
は(米国の国家安全保障上)重要であり、ボルトン氏の「罪」がどれだけ軽減
されるかが一つの焦点となる。


★小話3:「ベストセラー『女帝小池百合子』」

 『女帝小池百合子』は現在30万部以上売れているとのこと。50万部売れたと
しても、都民で購入するのは多くてもその半分くらいか? それでは東京都の
有権者の一部にすぎないので、小池百合子氏が当選する可能性が高い。
 小池氏を落選させる有効なやり方はあるのか?
 たとえば、山本太郎の応援ボランティア 1,000人が分担して『女帝小池百合
子』のサワリの記述50箇所くらいを Twitter に投稿し、お互いに1,000人でリ
ツイートし合い(50×1000)、さらにそれを Facebook でシェアし合えばかな
り大きな影響を及ぼすはず。これは選挙妨害になるか? (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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