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(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
no.0660_2019/11/16 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)
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■ 目 次 ■
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
編集後記
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(1) ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの言葉366」
n.1741〜n.1746を発行しました。
・月曜日〜木曜日は『私の哲学の発展』 を
・金曜日は 『アメリカン・エッセイ集』+α をお届けしています。
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(1) 『私の哲学の発展』第8章 「数学原理ーその数学的側面」 n.18
【「ラッセルの言葉366」 n.1744 (2019年11月14日,木曜日)
https://russell-j.com/beginner/BR_MPD_08-180.HTM
二つの関係数が順序的に類似している場合、それらの関係数は同じ「構造」
を成立させる(generate 生じさせる,生む)と言うことができる。しかし
「構造」はそれ(順序的に類似)よりもいくらか一般的な概念である。なぜな
ら構造は「2項関係」(dyadic relations 二つの項の間の関係)に限られな
いからである。三つあるいは四つの項の間の関係は幾何学において重要であり
、ホワイトヘッド(注:ラッセルの共同研究者)が『プリンキピア・マテマテ
ィカ(数学原)理』 の第四巻でそれを扱う予定であったが、そのための準備
の仕事をかなりやった後に彼の興味が衰え、彼はその仕事を捨てて(flagged)
哲学に向った(he abandoned the enterprise for philosophy/参考:abandon
computers for Internet-enabled mobiles コンピューターを見捨てて、イン
ターネット接続可能の携帯に乗り換える)。けれども、構造の概念がいかにし
て一般化されうるか(することができるか)を理解することは割合容易である。
PとQとはもはや二項関係でなく三項関係だと仮定しよう。そういった関係(三
項関係)には、多くの馴染みの例がある。。たとえば「の間」とか、「嫉妬」
とか言う関係である(訳注:"between and jealosy":この表現はネットで調べ
てもでてこないが、内容は明らかであろう。つまり、母親と二人の子供の間と
いった親子関係においても、男女関係においても、3人の間には(between)
、ねたみや嫉妬(jealousy)の感情が起こることを例にしていると思われる)。
もし、PとQの領域を相関させることができるために、x, y, zが −x, y, z の
順序で− Pなる関係をもつときはいつでも、これらの対応項も同じ順序でQな
る関係をもち、また、逆も真である場合は、PとQとは同じ構造をもつ、と我々
は言う(であろう)。構造は種々の経験的理由(emprical reasonsから重要な
ものであるが、また純粋に論理的な理由からも重要である。二つの関係(注:
両者の関係ではなく、関係Pと関係Q)が同じ構造をもつとき、それらの論理的
特性は、それらの範囲の要素(成員)であることに依存するような特性を別と
すれば、同一である。私が「論理的特性」と言っているのは、論理学によって
「証明」できる特性だけでなく、論理的名辞(logical term)によって「表現」
できるものを意味している(訳注:野田氏は、みすず書房刊の訳書で、「論理
的名辞で表現さうる特性には限らない」と訳出してしまっている/論理的に証
明可能でなくても、論理的名辞で表現できればよいと言っているのに・・・)
。たとえば、系列関係を定義する三つの特質、すなわち、関係が非対称的で、
移行的で、連関的であるという(3つの特質)の例をとりあげてみよう。これ
らの特質は論理的名辞で表現可能である。また、そしてある関係がこれらの特
質のいずれかもつとき、その関係に順序的に類似せる全ての関係もやはりその
特質をもつ。各関係数は、有限であろうと無限であろうと、この数(関係数)
を持つあらゆる関係の、一つの論理的特性である。おおざっぱに言えば、ひと
つの関係について述べることのできる全て(のこと)は、− その関係を持つ
諸項に言及することなく,また,論理的名辞によって表現することのできないい
かなる特性をも導入することなく−、あなたが出発するその関係に類似してい
るいかなる関係についてもまたひとしく真である(訳注:bring in もたらす
;提出する)。論理的特性と論理的でない特性との区別は重要である。たとえ
ば、Pが色の間の関係 −たとえば虹における色の順序− だとすると、色の
にある関係があるという特性は、Pに順序的に類似している全ての関係に属し
ているとは言えない(訳注:つまりこれは論理的な特性ではない)。しかし系
列的であるという特性は、すべてに属する(訳注:これは論理的関係)。もっ
と複雑な例をとろう。即ち、蓄音機のレコードとそれが奏でる(かなでる)音
楽とは、それらをつくっている経験的材料は非常に異なるが、それらの論理的
特性に関しては同一である(indistinguishable 区別できない)。
Chapter 8 Principia Mathematica: Mathematical Aspects, n.18
When two relation-numbers are ordinally similar, we can say that they
generate the same 'structure', but structure is a somewhat more
general conception than this since it is not confined to dyadic
relations - i.e. relations between two terms. Relations between three
or between four terms are important in geometry, and Whitehead was to
have dealt with them in the fourth volume of the Principia, but, after
he had done a lot of the preliminary work, his interest flagged and he
abandoned the enterprise for philosophy. It is, however, fairly easy
to see how the conception of structure can be generalized. Suppose
that P and Q are no longer dyadic but triadic relations. There are
many familiar examples of such relations, for example, between and
jealousy. We shall say of P and Q that they have the same structure
if their fields can be correlated so that whenever x y z, in that
order, have the relation P, their correlates, in the same order, have
the relation Q, and vice versa. Structure is important for empirical
reasons, but there are also purely logical reasons for its importance.
When two relations have the same structure, their logical properties
are identical, except such as depend upon the membership of their
fields. I mean by 'logical properties', properties such as can be
expressed in logical terms, not only such as can be proved by logic.
Take, for example, the three characteristics by which serial relations
are defined - viz. that they are asymmetrical, transitive and
connected. These characteristics can be expressed in logical terms ;
and if a relation has any one of them, so has every relation which is
ordinally similar to it. Each relation- number, whether finite or
infinite, is a logical property of any relation which has this number.
Broadly speaking, anything that you can say about a relation, without
mentioning the terms between which it holds and without bringing in
any property that cannot be expressed in logical terms, will be
equally true of any relation similar to the one with which you start.
The distinction between logical and other properties is important.
For example, if P is a relation among colours - such, for example, as
their order in the rainbow - the property of being a relation between
colours will not belong to all relations ordinally similar to P; but
the property of being serial, will. To take a more complex
illustration: a gramophone record and the music that it plays are
indistinguishable as regards their logical properties although the
empirical material of which they are composed is very different in
the two cases.
(2)「人間にレッテルを貼ることについて」(『アメリカン・エッセイ』から)
「ラッセルの言葉366」n.1743 (2019年11月13日 水曜日)
https://russell-j.com/LABEL.HTM
・・・前略・・・。
隣人を不快に感ずる場合はいろいろな点であるが,私見では,我々にとって最
悪なのは,あらゆる人間を分類して(仕分けして)明瞭なレッテル(ラベル)
を貼ること(行為)である。この不幸な習性の持主は,自分が相手に適切だと
思うタグ(札)を貼りつける時に,その相手(の男性や女性)について(タグ
をはりつけるに足る)完全な知識をもっていると考える。
There are many ways in which they may be irritating, but one of the
worst (to my way of thinking) is that of classifying everybody with
some obvious label. People who have this unfortunate habit think that
they have complete knowledge of a man or woman when they have pinned
on the tag that they consider appropriate.
しかしこの種の分類をする側と分類される側の感情の間には,根本的反目(対
立)がある。自分が特定の1つの形容詞で要約された人は,人は誰でも自分の
人格を非常に単純だときめつけられれば思わず憤慨してしまう。(たとえば)
感情をおおげさに表すホステス役の女性が私に向い,「ああ,ラッセルさん,あ
なたは大変本がお好きですね」と言えば,私はジョンソン博士のやり方を見習
い,「いえ奥さん,もっとお金がもうかる時間の充足方法を利用できるのであれ
ば,私は本なんか読みませんよ」と応えたい。我々は,自分自身については安易
に分類されえない人間だと思っている。一部の哲学者,たとえばベルグソンは,
人間のこの感情に訴えかけて,人間個々人における興味深い要素全ては'言葉に
よる分析'を受付けないものであるという見解を支持する'理論的理由'を唱道
した。この種の哲学者は大変人気がある。
There is, however, a fundamental opposition between the emotions of
the person classified and those of the person who does the
classifying. When one finds oneself summed up in an adjective, one
automatically resents the idea that one's personality has so little
complexity. When the gushing hostess says to me 'Oh Mr Russell,
I know you are so fond of books,' I wish I could reply, with the
manner of Dr Johnson, 'Madam. I never read a book when some less
unprofitable manner of disposing of my time is available.' We all
feel ourselves above classification. Some philosophers - Bergson, for
example - have appealed to this feeling and have advanced theoretical
reasons for the view that what is interesting in each of us is
something that eludes verbal analysis. Philosophers who do this are
very popular.
自分自身は神秘的かつ計り知れない深さを持つが自分以外の人は皆簡単に理解
されうるなどという可能性は,統計学上ほとんどありえないことであるにもか
かわらず,たいていの人々が身につけている'自己の優越性'の信念の一部であ
る。自己の優越性'の信念は,他者に対するあらゆる侮辱的見解同様,世界を実
際あるがままの姿よりもずっと興味をひかないと思われるものにしてしまう。
他人を理解することは容易でない。また,人間理解の困難さを理解しない人間
によっては決してそれは達成されない。しかし歴史研究や友情や愛情において
最も価値のあるものは,自分とは異なる他の人格(個性)の理解へとしだいに
接近することである。このことは,他人をカテゴリー別に分類する作業によっ
ても,また多くの人が信じている直観力によっても,達成は不可能である。両者
の結合は必須であり,単独では不十分である。何よりも必要なのは,根拠のない
侮蔑から発する確信過剰(cocksureness)を放棄することである。
The idea that, although oneself is full of mysterious and impenetrable
depths, other people are quite easy to understand, is part of the
belief in one's own superiority which most people carry about with
them in spite of its statistical improbability. Like all contemptuous
opinions, it makes the world seem less interesting than it really is.
To understand another human being is not easy and is never achieved
by those who do not know that it is difficult. But what is of most
value in the study of history, in friendship, and in love is the
gradual and tentative approximation to the understanding of
personalities unlike one's own. This is not to be achieved by putting
people in categories, nor yet by the faculty of intuition in which
many people put their trust. A combination of the two is necessary but
is not alone sufficient. What is most necessary of all is to avoid the
cocksureness that springs from an unfounded contempt.
■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
n.1702〜1701を発行しました
以下,1つだけ再録します
n.1699 (2019年11月13日)
R英語_類義語シリーズ t01
https://russell-j.com/beginner/r_ruigigo-t01.htm
★ talk / speak / say / tell
https://russell-j.com/beginner/r_ruigigo-t01.htm
最所フミ(編著)『英語類義語活用辞典』(pp.362-363)
【"talk":相手に対しある程度の相互信頼と親しみをもってしゃべること】
【"speak":ただ声を出してものを言うこと。】
【"say":言う事柄の内容にウェイトを置いた言葉。"say"や"speak"と異なり
、主語は人間だけでなく事物でもよい】
【"tell";"tell"は idea や 情報を伝えることに力点があり、伝達の手段は
、口や書いたものだけに限らない。】
(1-1) They were standing in small groups, talking.
[彼らはそれぞれ小グループを作って、おしゃべりをしていた。]
(1-2) The boys are getting lazy, they skip classes too often. I must
talk to them.
[男子生徒に怠け癖がついてクラスをさぼりすぎる。説教してやらなければ。]
(2) She spoke to the club.
[彼女はクラブでスピーチをした。]
(3-1) He uses a lot of words to say very little.
[彼は言葉をいろいろ使うが、ほとんど何も言わないことと同じだ。]
(3-2) Do you understand what this picture [film] says?
[この映画の語っていることがわかるか?]
(4) You can tell he is not doing well.
[彼は財政的によくないことはすぐわかる。("can tell"は「何らかのものに
ついて識別するだけの情報をもっている)」の意)]
A.ラッセルの著作における用例
<用例1>
We talked half the night, and in the middle of talk became lovers.
[私たちは,夜中まで(夜更けまで)語り合った。そして語りあううちに恋人同
志になった。]
出典:ラッセル『自伝』第2巻第1章「第一次世界大戦」
https://russell-j.com/beginner/AB21-190.HTM
<用例2>
I could not speak to anybody about it for fear of giving pain.
[(しかし家族などに)苦痛を与えることを恐れ,このことについては誰にも話
すことができなかった。]
出典:ラッセル『自伝』第1巻第2章「青年期代」
https://russell-j.com/beginner/AB12-060.HTM
<用例3>
When it became time for me to say good-night, he gravely informed me
that the human capacity for enjoyment decreases with the years and
that I should never again enjoy a summer's day as much as the one that
was now ending.
[私が就寝の挨拶を言う時刻になったとき,厳粛な面持ちで彼(注:ラッセルの
叔父)は私にこう言った。「人間が楽しみを味わう能力というものは,年をとる
とともに減退するものだ。だから,お前は,いま終わろうとしている今日の夏の
日と同じくらい夏の日を楽しむということはもう2度とないだろう」]
出典:ラッセル『自伝』第1巻第1章「幼少時代」
https://russell-j.com/beginner/AB11-080A.HTM
<用例4>
When we came away he raged and stormed against my moral degradation in
not telling these men what fools they were .
[私たちがその場を離れた後,彼(ウィトゲンシュタイン)は激怒し,彼らがいか
に愚かであるか,彼らに言ってやらなかった(伝えなかった)のは道徳的堕落
だと,私に怒鳴り散らした。]
出典:ラッセル『自伝』第2巻第2章「ロシア」
https://russell-j.com/beginner/AB22-070.HTM
B.他の参考例
<参考例1>
I talked my father into buying me a personal computer.
[私は父にパソコンを買ってくれるように説得した。]
出典:『ジーニアス英単語2500 改訂版』p.365
<参考例2>
Please speak more slowly.
[もっとゆっくり話してください。]
出典:『VITAL3000 英単語・熟語』p.69
<参考例3>
I have nothing to say about it.
[それについて何も言うことはない。]
出典:『VITAL3000 英単語・熟語』p.37
<参考例4>
Eventually the tennis champion's greater experience began to tell, and
he won easily.
[結局、テニスチャンピオンの経験がものを言い、彼は楽勝した。]
出典:『ジーニアス英単語2500 改訂版』p.365.
★「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1441〜1445
1)n.1441:R『権力−その歴史と心理』第10章 権力の源泉としての信条 n.12
https://russell-j.com/wp/?p=5019
2)n.1442: R『権力−その歴史と心理』第10章 権力の源泉としての信条 n.13
https://russell-j.com/wp/?p=5023
(以上述べたことを)要約してみよう。 何らかの種類の信条あるいは感情
は社会の団結にとって必須のものであるが,しかしそれが強さの源泉であるた
めには,かなりの割合の技術的能率を依存している人々(注:宣伝家など?)
を含めて,大多数の民衆が,それを純粋かつ深く感じていなければならない。
そのような条件が欠けている場合には,政府は検閲と迫害によってそのような
条件を生みだそうとするかも知れない。しかしもし検閲と迫害が厳しいと,人
々が現実と接触しなくなったり,知ることが重要である諸事実について無知に
なったり,忘れたりする原因となる。権力を掌握している者(権力の保持者)
は,権力衝動によって偏見をもたされているので,国力の増大に最も資する自
由への干渉の量は,常に,諸政府が信じている量よりは少ないであろう(注:
国民の自由への制限は,政府が必要と思っている量より少なくて済む,という
こと)。従って,(自由への)干渉に反対する感情が広くゆきわたっていると
いうことは,無政府状態になってしまうほど極端にならない限り,国力を増す
こととなりそうである。しかし,特殊な事例を除いて,そうした一般論を越え
て述べることは不可能である。
Chapter X: Creeds as Sources of Power, n.13
To sum up : A creed or sentiment of some kind is essential to social
cohesion, but if it is to be a source of strength it must be genuinely
and deeply felt by the great majority of the population, including a
considerable percentage of those upon whom technical efficiency
depends. Where these conditions are absent, governments may seek to
produce them by censorship and persecution; but censorship and
persecution, if they are severe, cause men to become out of touch with
reality, and ignorant or oblivious of facts which it is important to
know. Since the holders of power are biased by their power-impulses,
the amount of interference with freedom that conduces most to national
power will always be less than governments are inclined to believe;
therefore a diffused sentiment against interference, provided it does
not go so far as to lead to anarchy, is likely to add to the national
strength. But it is impossible to go beyond these generalities except
in relation to particular cases.
出典: Power, 1938.
詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER10_130.HTM
3)n.1443: R『権力−その歴史と心理』第10章 権力の源泉としての信条 n.14
https://russell-j.com/wp/?p=5026
4)n.1444: R『権力−その歴史と心理』第10章 権力の源泉としての信条 n.15
https://russell-j.com/wp/?p=5030
4)n.1445: R『権力−その歴史と心理』第11章 組織体の生物学 n.1 n.1
★ ここにいれる!!★
★「ラッセルの言葉_画像版」
日本語 version : n.1105j-1104j を投稿
英 語 version : n.1105e-1104e を投稿
一つだけ再録します n.1107j (Nov. 12, 2019)
https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1107.html
「成績順位制の弊害」
私が学部生であった時,ケンブリッジ(大学)における数学教育は間違いな
く悪いものであった。その劣悪さは、一部は優等生試験における成績順位制
(order of merit 優劣の順位)のせいであったが,その後しばらくして廃止
された。多種多様の受験生の能力の間に精密に区別(nice descrimination)
をつける必要性が「書物による研究(学習)」よりも「問題を解くこと」の強
調へと導いたのである。
The mathematical teaching at Cambridge when I was an undergraduate was
definitely bad. Its badness was partly due to the order of merit in
the Tripos, which was abolished not long afterwards. The necessity for
nice discrimination between the abilities of different examinees led
to an emphasis on 'problems' as opposed to 'bookwork'.
Source: My Philosophical Development, chap. 4,1959
More info.: https://russell-j.com/beginner/BR_MPD_04-020.HTM
<寸言>
学習の達成度を時々確かめることは必要だろうが、学生に度々試験を課し、
勤勉で従順な国民を創ろうという意図が隠れている場合には、その教育は悪い
ものとなる。
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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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今回もお休みです。
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編集後記 総理の弁解を1000人以上「友達」がいる facebook ユーザが検証?
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ホテル・ニューオータニで開催された(総理と)「桜を見る会」の前夜祭が
一人5,000円の会費で出来たという安倍事務所の主張に、菅官房長官は「でき
ないことはないじゃないですか?」と発言。
安倍総理(事務所)としてもすぐに足がつくようなヘマをやるはずはない。
昨日の総理会見で、総理は「桜を見る会」前夜祭に出席した人はほとんどホテ
ル・ニューオータニの宿泊者なので、ホテルがパーティ代金を5,000円という
破格の割安価格に設定したようです」と(そういうことよくありますよねと言
ったニュアンスで)余裕がありそうに答えていた。
しかしそのようにパーティー代を割安にできるのは、ツアー料金にパーティ
代金を最初から含めている場合だけのはず。ツアーの会計処理には安倍事務所
はまったく関与せず、(1円も)安倍事務所には収支が発生していないので、
政治資金報告書にも書く必要がない、と「堂々と」答えていた。
安倍総理の言うことを仮に信じるとすると、ホテル・ニューオータニの「担
当者」が「安倍事務所」と最初から協力して「足がつかないやり方」を相談し
ていた可能性が高くなり、そのことが明らかになればホテル・ニューオータニ
もだいぶ傷つくことになる可能性がある。もちろん、それがはっきりすれば
官邸の弁解と同様に、「担当者が勝手にやったこと」という弁解をして、ホテ
ルの「上層部」は一切かかわっていないといって責任逃れをするであろう。
近いうちに、「文春砲」がまた2,3発鳴って、安倍事務所側の嘘がばれて
事務所の関係者が(総理にことわりなく)勝手にやったことだということにし
て「収束させる」動きがでてくるかも知れない。(これまでこういった権力者
に関わるスキャンダルでは、秘書など「責任をとって」謎の死をとげることが
たびたびあったが・・・?)
しかしそれも人任せのお話。こんなことは無理かも知れないが、1000人以上
「友達」がいる facebook ユーザ10人くらいが、それぞれ友達1,000人の参加
者をつのり、ホテル・ニューオータニで総理と同じパーティをやり(もちろん
ホテルの宿泊代は別途ツアー会社が処理済で、その後にパーティ代金値引き交
渉をする方式)、「検証」してみるとよい。即ち、銀座久兵衛の寿司も含め
、総理主催の前夜祭で出されたのとまったく同じ料理で、同じシャンソン歌手
も呼び、税込みで一人会費 6,000円でやってもらおう! 安倍事務所が開催
した1回よりも、10回のほうがホテルの「利益」は増えるはずだからホテルが
断る理由はないはず。
それにしてもツッコミどころ満載。ホテルは2種類の領収書を出している可
能性もある。久兵衛やシャンソン歌手も傷つくかも知れない。
現実的には文春に期待するしかないかも知れない。大手マスコミが官邸の仕
返しを恐れて及び腰なら、イエロー・ジャーナリズムに期待するより仕方がな
い。なさけないことではあるが・・・。 (松下彰良)
★松下彰良(訳・編)『ラッセルの言葉366』
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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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