★ラッセルのいう「理想的な性格を基礎付ける4つの特質」引用ページ 1)山崎拓「若い人は,活力,勇気,感受性,知性を身につけて←リンク切れ 2)衆議院会議録(平成13年5月9日):山崎拓の発言のところ * 山崎拓は頻繁にラッセルを引用しているが,どれだけラッセル思想を理解しているのだろうか!? 因みに,第140回衆議院本会議(平成9年1月22日)で,「・・・。イギリスの哲学者バートランド・ラッセルは,近代国家が持つべき必須要素として,第一に活力に富むことを挙げています。」と引用しており,個人の理想的な性格を基礎付ける特質」の'活力'が「国家の理想的な性格を基礎付ける特質」になってしまっている。 第2章_教育の目的 -望ましい4つの特質合わさって人間の理想的な性格の基礎を形作ると思われる4つの特質を取り上げてみよう。即ち,活力(Vitality),勇気(Courage),感受性(Sensitiveness),知性(Intelligence)の4つである(右図参照)。このリストは完全であると私は言うつもりはない。しかし,この4つの特質がそなわれば,我々は良い方向に進むことができると,私は考えている。さらに,若い人たちの肉体や感情や知性を適切に取り扱えば(世話をすれば),これらの特質はいずれもごくありふれたものにできる,と私は固く信じている。順に考察してみよう。活力は,精神的特質というよりも,むしろ,生理的な特質である。まったく健康な場合には,おそらく'活力'は常に存在していると思われる。しかし,年をとるにつれて衰退する傾向にあり,老年になるとしだいに衰えてなくなっていく。身体的に丈夫な子供の場合は,'活力'は,学校にあがるまでに急速に最高点に達するが,その後,教育によって減らさる傾向にある。'活力'があれば,何ら特別に楽しい事情がまったくなくても,生きていると感じることの中に喜びが存在する。'活力'は喜びを高め,'苦痛'を減少させる。'活力'は,どんな出来事にも興味を持つことを容易にし,しかも,興味を持つことによって,精神の健全さ(正気であること)のために不可欠であるところの'客観性'を促進する。そして,人間は,(しだいに活力の衰えとともに)自分のことに注意を奪われ,見たり聞いたりすることや自分に直接関係のないものに興味を抱くことができなくなりがちである。これは,人間にとって非常に不幸なことである。なぜなら,それは,よくて退屈を,悪くすれば憂うつ症を伴うからである。それは,また,ごく例外的な場合を除いては,'有用性'に対する致命的な障害となる(実際に役立つことを習得できなくなる)。'活力'は,外界に対する興味を増進する。また,困難な仕事をする力を増進する。さらに,活力は自分が生きていることを楽しいものにするため,'ねたみ'に対する安全装置になる。'ねたみ'は,人間の不幸の大きな源泉の一つであるので,このことは,活力の非常に重要な長所である。活力は,もちろん,様々な悪い性質と両立する。たとえば,健康なトラのような場合である。また,活力がなくても,いろんな最良の性質が存在する場合がある。たとえば,ニュートンやロックは,活力が非常に少なかった。しかし,二人とも,'短気'で'ねたみ'深かったが,彼らがもっと健康であればそういうことはなかったであろう。ニュートンが健康で,日常の快楽を楽しむことができていれば,イギリスの数学を百年以上にわたってダメにしてしまったライプニッツとの論争も,おそらく,すべて避けられたとことであろう。それゆえ,限界はあるにしても,私は,活力を全ての人々が持つべき大切な特質の一つに数える。 |
Chap. 2 The Aims of Education (OE02-110)I will take four characteristics which seem to me jointly to form the basis of an ideal character; vitality, courage, sensitiveness and intelligence. I do not suggest that this list is complete, but I think it carries us a good way. Moreover, I firmly believe that, by proper physical, emotional and intellectual care of the young, these qualities could all be made very common. I shall consider each in turn.
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(掲載日:2006.12.20 更新日:)