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ラッセル関係書籍の検索 ラッセルと20世紀の名文に学ぶ-英文味読の真相39 [佐藤ヒロシ]


原仙作(著),中原道喜(補訂)『英文標準問題精講』


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 本書の初版は、実に80年近く前の1933年に、旺文社から出版されており、私も高校生の時に(原仙作の原著を)使用していた。その後(元)開成高校英語教師の中原道喜氏によって補訂され、2006年には新装5訂版がだされており、右表紙画像(帯の部分)にあるように、950万部を売り上げているという。この調子だと、現在では、1,000万部を越えていると思われる。

 本書に収録された英文は、ラッセルの著書からのもの(それぞれ数行程度)が一番多く、Political Ideals(1); The Conquest of Happiness(3); In Praise of Idleness(5); New Hopes for a Changing World(2); The Road to Happiness(1); Human Society in Ethics and Politics(1); Portraits from Memory(1) から、計14ケ所、引用されている。

 それぞれの引用には、出題校(大学入試)、文の構造、単語や熟語への注釈、訳例等がつけられているが、最も特徴的なのは、下記のように、込み入った英文の構造を解剖し、図示していることである。お薦めしたい一冊である。(一番下のアマゾン・コムのリンク経由で購入できます!

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What people who say such things forget is that what a man earns he usually spends, and in spending he gives employment.

(そのようなことを言う人が忘れていることは、人は働いて得た金(収入)を使うのが普通であり、使うこと(支出)によって他人に仕事を与える(雇用を創出する)とういうことである。)